SMS導入でコールセンター業務を効率化!事例や活用場面を紹介
コールセンターにおける業務効率化の一環として、SMSの導入が注目されています。SMSは、コールセンターの様々な課題を解決するための有効な手段となります。業務効率が向上しない場合でも、SMSの導入がその解決策となることがあります。
この記事では、コールセンターでのSMS活用によって得られるメリットや具体的な活用方法について紹介します。また、実際にSMSを導入して業務改善に成功した企業の事例も取り上げますので、ぜひ参考にしてください。
目次
コールセンター業務における課題
コールセンターでは電話対応をするのが基本業務ですが、対応内容は多岐にわたっています。ここではコールセンターにSMSを導入することを考えるうえで押さえておきたい典型的な業務課題を解説します。
架電しても電話がつながらない
コールセンターから架電したときに顧客が電話に出てくれなくてつながらないことはよくあります。何度もオペレーターが電話をかけなければならないので業務負担を大きくする原因になっています。
顧客視点では見知らぬ人から電話がかかってきても出たくないというのが当然でしょう。初めて企業側から電話をかけるときには、相手は電話番号を知らないことがよくあります。知っている人からの電話しか受けないスタンスの顧客には繰り返し電話をかけても出てもらえません。オペレーターの負荷を大きくするだけになってしまっていることが多いのも問題点です。
口頭では説明が難しい場合がある
電話では音声だけで説明しなければならないため、問い合わせに対して適切な説明ができない場合があります。「1時」と「7時」のように聞き間違いをしてしまいやすい言葉がたくさんあるからです。また、問い合わせに対して回答になる詳細なURLが存在していても、アドレスを口頭で伝えると間違える可能性があります。
電話では画像や動画を使用することもできません。商品の問い合わせがあったときに画像や動画を説明しているページを見てもらった方がわかりやすい場合もあります。より良い伝え方があるのに電話越しでは伝えるのが難しいのが問題です。
定型的な問い合わせの対応が多い
コールセンターでは定型的な問い合わせの対応がよくあります。暗証番号を忘れてしまったから再発行して欲しい、営業時間を知りたい、来店予約をしたいといった問い合わせはルーティンで回答可能です。ホームページを見ればわかるような内容の問い合わせが多く、オペレーターの業務負担が大きくなる原因になっています。
しかし、コールセンターへの問い合わせには複雑で個別対応が必要な場合もあります。オペレーターは簡単に解決できない顧客の問い合わせに丁寧に時間をかけて対応することが重要です。ただ、問い合わせが多くて複雑な案件にも十分に時間を割けないのが課題になっています。
入電が集中すると対応しきれない
コールセンターではあふれ呼・待ち呼の対策が課題です。入電が集中するとオペレーターが対応しきれなくなって、電話を受けられないあふれ呼が発生します。自動音声ガイダンスを使用して受電できないときに顧客を待たせている状態が待ち呼です。あふれ呼は機会喪失になり、待ち呼は顧客のストレスになるので解決が必要な課題です。
しかし、あふれ呼・待ち呼の対策としてオペレーターを増やそうとすると人件費がかさみます。キャンペーンなどで問い合わせが増えるときに一時的にオペレーターを増やすのも難しい場合が多いので対策が難しいと考えられています。
コールセンター業務の課題はSMSで解消できる?
コールセンター業務の課題解決には、SMSの導入が有効です。SMSを利用することで、電話以外の方法で顧客に直接アプローチすることができます。SMSは電話に比べて優れた点も多く、導入する価値があります。
ここでは、コールセンターの課題解決においてSMSがどのように役立つか、具体的な理由を解説します。
到達率も開封率も高くてすぐに気づいてもらえるから
SMSは到達率・開封率が高いのが特徴です。SMS到達率は98%以上、開封率は80%以上に達します。電話に出てもらえない人でもSMSなら見てもらえる可能性が高いので、顧客とつながれる確率が上がります。また、スマホでは通知設定をしていることが多いので、SMSを送信するとすぐに気づいてもらえるメリットもあります。支払いの督促や予約のリマインドなどのすぐに伝えなければならないメッセージがあるときにもSMSは有効です。
携帯電話番号で連絡できるから
SMSは携帯電話番号によってやり取りできるサービスです。顧客の携帯電話番号がわかっていればSMSを送信できます。電話がつながらなかったときの連絡にも、問い合わせを受けたときのフォローにも活用できるツールです。MNP(ナンバーポータビリティ)の普及を受けて1人1番号の時代になっています。メールアドレスと違って変更されることがあまりないので、いつまでも連絡が届きやすいのもSMSを使用するメリットです。
アプリのインストール不要で標準搭載されているから
SMSは携帯電話やスマートフォンで標準機能として搭載されています。SMSの取り扱いに必要なアプリは標準でインストールされています。アプリの使用に慣れていない顧客でも、SMSなら受信できるため、メッセージが伝わりやすいのが特徴です。シニアにはアプリに慣れていない人も多いですが、SMSならコールセンターで電話をしてもつながらなかったときのフォローやテキストで伝えたいメッセージがあるときに幅広く利用できます。
コールセンターにSMSを導入するメリット
コールセンターでのSMSの活用はさまざまな業務課題の解決につながります。ここではコールセンターにSMSを導入するメリットをより具体的にまとめました。応用の可能性も含めてSMSを使うメリットを紹介します。
不通のときにも連絡できる
コールセンターから電話をかけてもつながらなかった場合、SMSを使用することで連絡を取ることができます。電話に出られなかった理由として、都合が悪かったり、不審な電話だと思われて拒否されたりすることがあります。SMSを送ることで、自社からの連絡であることを伝えられるため、次に電話をかけた際に出てもらえる可能性が高くなります。また、顧客にとって都合の良い時間を聞いて、電話をかけ直すこともできます。
正確な情報を文字で伝えられる
電話による音声では、言い間違いや聞き間違いによるトラブルが発生するリスクがあります。しかし、SMSを利用すれば、正確な情報を文字として送ることができるため、こうしたリスクを軽減できます。予約日時や契約内容などの重要な情報を正確に伝えることができ、メッセージとして残しておくことができるので、お互いの齟齬が生じにくいというメリットもあります。また、URLのように口頭で伝えにくい情報も、SMSを使用することで正確に伝えることができます。
コールセンターの運営コストを下げられる
SMSの導入により、コールセンターの運営コストを削減することができます。SMSの送信には1通ごとにコストがかかりますが、アウトバウンドの通話に比べると安価で済む場合が多いです。長時間の通話は電話代だけでなく、オペレーターの人件費も増加させます。SMSで必要事項を端的に顧客に伝えることで、トータルのコストを削減できるでしょう。コールセンターの運営コストが課題となっている場合にも、SMSの導入は大きなメリットがあります。
顧客接点を増やせる
コールセンターであふれ呼や待ち呼が発生しているときには機会損失が起きています。SMSは顧客からの問い合わせ対応の柔軟性を高められるので、機会損失を防ぎ、顧客接点を増やせるのがメリットです。例えば、待ち呼のときにSMSを送り、FAQを参照するように促すといった対策ができます。IVRとSMSを組み合わせると、オペレーターが直接対応しなくても解決できる問い合わせについて、SMSで説明ページに誘導することも可能です。
コールセンターにおけるSMS活用場面とは?
コールセンターではSMSを幅広く活用できます。活用方法として以下のような例があります。
- 電話がつながらなかったときの通知
- 予約のリマインド
- 訪問日時や配達日時の連絡
- 休業やメンテナンスなどの連絡
- 未払金の支払い催促
- 新製品の案内
- キャンペーンやイベントの案内
- 顧客アンケートの実施
- FAQページのリンクの送付
- 関連資料のリンクの送付
- IVRの応答方法としての利用
- チャットボット対応のアフターフォロー
SMSの活用場面は他のシステムと組み合わせるとさらに広がります。CRMと連携するなど、さまざまなアプローチで活用範囲を広げることが可能です。
コールセンターにSMSを導入した企業事例
SMSをコールセンターに導入して課題解決に取り組む企業が増えています。ここではSMSを活用してコールセンターの改善を図って成功した企業事例を紹介します。
トヨタカローラ群馬株式会社
トヨタカローラ群馬株式会社では、コールセンターでの架電の際に対象者の20%にしか連絡が届かないという課題がありました。平日の昼間に連絡することがためらわれる面もあったため、SMSとCRMを組み合わせることで課題解決に取り組みました。電話が通じなかった場合でもSMSで案内を送る形を整えた結果、1ヶ月の運用だけで架電対象者の29%に到達できるようになり、2回目の架電での不通率も4%改善しました。
参照:トヨタカローラ群馬株式会社
1回目架電の不通後にSMSを送信することで、2回目架電時の不通率が改善。今まで連絡が出来ていなかった方への確実な情報伝達が実現。
https://sms.supership.jp/case/post-3300/
SMBC日興証券株式会社
SMBC日興証券株式会社では、コールセンターでの丁寧な対応が原因で通話時間が長くなるという課題がありました。また、電話口でヘルプページを案内しても、顧客にとって分かりにくいという問題もありました。同社はSNSを導入し、通話の最後にSMSを送信することで、顧客がヘルプページにアクセスしやすい導線を作り、効率化を図りました。その結果、パスワードの問い合わせのような定型的な通話時間を月に約1,500時間短縮することに成功しました。
参照:コンタクトセンター業務の補助的連絡手段としてのSMS活用|SMBC日興証券株式会社様|SMS送信サービス「空電プッシュ」
https://www.karaden.jp/case/smbcnikko
株式会社エッグ
株式会社エッグではふるさと納税などの寄付者と電話がつながらず、コールセンターの架電リストが溜まっていく状態が続いていました。コールセンターのタスク量を減らす目的としてSMSを導入して、電話に出てくれなかった寄付者の4割ほどと接点を作ることができました。SMSを送った相手の21%から折り返し電話をもらえる状況にもなって、コールセンターの業務負担を軽減しつつ、寄付者の満足度を向上させることに成功しています。
参照:SMSLINK導入事例 – 株式会社エッグ – 5年半で2500社以上の導入実績|SMS配信サービス SMSLINK
https://smslink.nexway.co.jp/case/12
株式会社阪急交通社
株式会社阪急交通社では、コールセンターにつながらない状況が多く、Web予約もあまり活用されていませんでした。あふれ呼の件数が多いときには月15万件にも上る状況を改善するため、SMSを導入して解決を図りました。同社では、電話がつながらなかった顧客にSMSを送信し、Web予約ページに誘導する戦略を立てました。これにより、電話がつながらないストレスを軽減すると同時に、Web経由で予約を受けられる機会を創出することに成功しています。
参照:レジャー・旅行のSMS IVR連携事例|株式会社阪急交通社様|SMS送信サービス「空電プッシュ」
https://www.karaden.jp/case/hankyu-travel
コールセンターにSMSを導入するなら”KDDI Message Cast”
コールセンターでSMSを活用するなら、SMS送信サービスを利用することで業務効率が向上します。SMSの一斉送信や予約送信などに対応しており、汎用性が高いからです。「KDDI Message Cast」はコストパフォーマンスが高く、コールセンターで使いやすい機能が揃ったSMS送信サービスです。コスト削減効果も高く、リーズナブルなサービスなので、コールセンターの業務改革にSMSを導入する際にはぜひご検討ください。
▼KDDI Message Cast(KDDIメッセージキャスト)詳しくはこちら
https://sms.supership.jp/
まとめ
コールセンターの多くの業務課題は、SMSを導入することで解決できます。SMSは携帯電話番号宛に送信でき、到達率や開封率が高く、即時に相手に届くのが特徴です。多くの人が通知設定をしているため、すぐにメッセージが伝わります。電話対応のフォローや、言葉では伝えにくいURLなどをテキストで送信できるのもメリットです。SMSはコールセンターの業務を大幅に改善できるため、導入を検討してみましょう。