メルマガの開封率とは?平均や上げるための施策、計測方法を解説
近年、多くの企業がメールマーケティングを活用しています。顧客にメールマガジンの配信を行う担当者にとって、顧客がメールを開封してくれているのかは気になるでしょう。顧客にとって有益なメルマガを作成したとしても、顧客が開封しない限りメルマガの効果は期待できません。本記事では、メールの開封率を説明した上で、メルマガのKPI設定や開封率を上げるコツなどについても分かりやすく解説します。
目次
開封率とは?
開封率とは、配信したメールやメルマガが受信者にどれくらい開封されたかを計測するものです。メールを用いたマーケティングの場合、態度変容が最終目標になります。配信したメール内のURLを受信者にクリックしてもらい、その先のサイトで資料請求や商品購入をしてもらう等のアクションを起こしてもらうことがゴールです。
メルマガの開封率にはメールの差出人名や件名、配信時間が大きく関係します。継続して開封率を計測し、配信したメールの差出人名や件名、配信タイミングなどの改善点を明らかにする必要があります。
▼メールマーケティングについて詳しくはこちら
https://sms.supership.jp/blog/mailhaishin/mail_marketingtoha/
関連リンク:メールマーケティングとは?メルマガとの違いや効果的な方法を解説!
https://sms.supership.jp/blog/mailhaishin/mailmarketingtooltoha
メルマガの開封率の算出方法
開封率は以下の計算式で算出します。
開封率 = 開封されたメール数 ÷(総配信数-届かなかったメール数)×100
メールの開封率を算出したい場合、テキスト形式のメールでは開封率を測定できないので、HTML形式で送信するようにしましょう。
また算出時の注意点として、配信数ではなく、配信成功数で割るようにしましょう。配信数には間違いや不備、誤送信なども含まれるため、開封率を正確に算出できません。
メルマガ開封率がわかる仕組みは?
メルマガ開封率を計算するには、開封されたメール数を計測する仕組みが必要です。一般的にはHTML形式のメールで画像の表示を指標にして計測しています。メルマガの開封率がHTML形式でしか正確に測定できないのは、テキスト形式ではメール内に失地したURLリンクのクリックなどで測定する必要があるからです。
平均的なメルマガの開封率は5%~20%くらい!
メルマガの開封率の平均は企業とユーザーとの関係性によって異なります。ユーザーが企業に対して興味を持っている場合は約20%、一方、ユーザーとの関係を構築できていない企業の場合は約5~10%に留まる傾向があります。
業界やビジネスモデルによっても開封率は大きく異なるため、開封率の平均は参考程度に捉えましょう。
また、メールを開封する端末によっても開封率が異なります。スマートフォンの方がパソコンよりも開封率が高いといわれています。
業界ごとのメルマガの平均開封率
メルマガの開封率には業界による差があります。Benchmark Emailは自社調査によってメルマガの平均開封率を業種別に分析しています。2023年のグローバルなメルマガの開封率分析の結果を以下にまとめました。
業界 | 平均開封率 |
---|---|
NPO・行政サービス | 32.65% |
医療 | 28.14% |
観光・エンターテインメント | 27.59% |
不動産 | 26.65% |
広告・マーケティング | 26.41% |
フィットネス | 24.46% |
小売・消費サービス | 24.28% |
ファイナンス | 17.94% |
保険 | 17.92% |
製造・物流 | 17.03% |
建築・建設 | 16.86% |
教育(小学校・中学校・高校) | 16.73% |
教育(大学・社会人) | 12.77% |
参照:メルマガ平均開封率レポート【2024年版】 – Benchmark Email
https://www.benchmarkemail.com/jp/email-marketing-benchmarks
社会的にニーズが高い分野でのメルマガの開封率が高い傾向があります。特に個人の消費者をターゲットにしている業種では開封率が高めです。個人の消費者が少ない建設や製造などの業界や、保険やファイナンスのように営業職が強いサービスに対して抵抗感を持つ人が多い業界ではメルマガの開封率が低いことがわかります。
関連リンク:ECサイトのメルマガとは?メリットや効果を出すためのポイントを解説
https://sms.supership.jp/blog/mailhaishin/ecsite-mailmagazin-merit
メルマガ配信で開封率をKPIに設定しよう
メルマガではKPIの設定が重要です。KPIとは「Key Performance Indicator」の略語で、日本語では「重要業績評価指標」といいます。
KPIは重要目標達成指標(KGI)とセットでよく使われます。最終目標であるKGIに対し、KPIは最終目標を達成するための中間点を評価する指標です。
例えば、KGIで「前月比よりも売上30%アップ」という目標を掲げるとしましょう。このケースにおいてKPIは商談数や各社員の売上など、目標のプロセス上にある要素を指標とします。
メルマガではKPIの設定が有効です。例えば、売上を10%アップというKGIを設定した場合、メルマガでは目標達成に向けた指標をKPIとして設定します。メルマガの種類や配信内容ごとに適切なKPIを設定することで、メルマガの効果検証を行いやすくなるはずです。
メルマガ配信のKPIとしてよく用いられている指標は以下の4つです。
- 送信成功率(到達率)
- 開封率
- クリック率
- コンバージョン率
メルマガ配信では、到達率が高いほどユーザーのメールボックスに実際に届いていることになります。ただ、メルマガの送信に成功しても、ユーザーが開封して読んでくれなければ意味がありません。開封率は配信内容を見てくれたユーザー数の割合なので、KPIとして重要な指標になります。
メルマガ開封率の目安
メルマガ開封率の目安は10%程度です。ユーザー層による開封率の目安を以下にまとめました。
ユーザー層 | 開封率(目安) |
---|---|
新規ユーザー | 5~10% |
一般ユーザー | 15~25% |
優良ユーザー | 20~30% |
休眠ユーザー | 5~10% |
開封率を上げるための施策5選
①メール開封されやすい件名・タイトルにする
メルマガの開封率は件名やタイトルが重要です。件名やタイトルが魅力的であったり、読者の興味をおさえていたりすると読者はメールを開封しやすい傾向にあります。
一方、読者に有益な内容のメルマガであっても、件名やタイトルが分からないとスルーされがちです。メルマガを作成する際は件名の時点で避けられないようにするため、内容を簡潔にまとめ、魅力的な件名にするようにしましょう。
文字数は少なくする
開封率を上げるためにはメルマガの件名の文字数を減らしましょう。件名・タイトルは開封前に見てもらえるので、長いフレーズでアピールする戦略も考えられます。しかし、メールソフトで表示される件名の文字数は15文字くらいが一般的です。少ない文字数で的確に内容や意図を伝えると開封を促すことができます。
魅力的なキーワードを選定する
メルマガの開封率を上げるには件名に魅力的なキーワードを盛り込みましょう。開封するメリットをユーザーに感じ取ってもらうことが大切です。「先着〇名様限定」、「今だけのお客様限定特別キャンペーン」、「こっそり紹介」、「プレゼント付き」などといったキーワードを使って、限定感や特典を伝えると魅力を感じてもらえます。
配信元の名前を明記する
メルマガの配信元の名前をわかりやすく記載すると開封してもらえる可能性が高くなります。企業、ブランド、担当者などを配信元として表示されるように設定しましょう。メールアドレスしか表示されていないとユーザーが不安になって開封しない可能性が高くなります。配信元を企業名にして、懸命にブランド名を入れるといった工夫も効果的です。
②顧客が開封しやすい曜日や時間に配信する
メルマガの開封率を上げるにはターゲット層のライフスタイルに合わせて配信することが重要です。
例えば、平日の日中に女性の会社員をメインターゲットとしたメルマガを配信したとしても、見落とされてしまうことがほとんどです。大半の会社員は仕事中で、メルマガに気づいても開封する余裕がないと考えられるため、お昼休みの時間や夕方以降に送れば開封率が上がると考えられるでしょう。
メルマガを送る際はターゲット層の一日のスケジュールを予想し、それに合わせることが重要です。
③配信リストを定期的に改善する
メルマガが届いていないアドレスに繰り返し送った場合、他の宛先へのメールについても迷惑メールやエラーとして扱われる率が高くなります。
こうした事態を防ぐためにも、メールリストの整理を定期的に行い、届いていないメールアドレスの削除などを行うようにしましょう。
④顧客が閲覧する端末を考慮してメールを作成する
メルマガを送る際、顧客はメールをパソコンで読む傾向があるのか、それともスマホで読む傾向があるのかを明らかにしておくことをおすすめします。
パソコンで作成したメールをスマホで開くと、画面サイズの違いから読みにくい、画像が欠けて表示されるなどといった問題が起きがちです。
メルマガを作成する際は、顧客のボリューム層がどの端末でメールを読むのかを想定し、メールのデザインやレイアウトを行うことをおすすめします。
⑤配信ルールを定める
メルマガの配信頻度は企業や商品によって異なります。頻度について定まったルールはありませんが、同じ曜日の同じ時間に配信することで開封率が上がるといわれています。
同じ曜日の同じ時間にメールが配信されることで、メルマガの読者はメルマガの購読を習慣化します。また、読者の中にはメルマガを楽しみにする人も出てくるでしょう
開封率の計測方法について
アクセス解析ツールを活用する方法
KPIの測定にはアクセス解析ツールの利用がおすすめです。アクセス解析ツール上で各種数値を確認し、それを基にメールの開封率やコンバージョン率、クリック率を割り出して計測します。
メール配信システムを活用する方法
メルマガ配信システムを活用することによって開封率を計測しやすくなります。
メール配信システムの中には一覧画面で開封数や開封率、クリック数などが表示されるシステムもあり、アクセス解析ツールより手軽に利用できるものも多いです。
MA(マーケティングオートメーション)を活用する方法
MAとはマーケティングプロセスを自動化する仕組みです。MAを使ってメルマガを配信することもできます。
MAでは個人の過去の活動履歴を一元的に蓄積できるため、メルマガを開封した顧客やURLをクリックした顧客が自社の製品への興味をどれくらい高めているのかを可視化できます。そのため、個人単位でのコンバージョンのトラッキングが行いやすくなることが期待できるでしょう。
メッセージの開封率を上げるならSMS送信がおすすめ
優れたメールマーケティングの戦略を立てたとしても、顧客がメールを開封しなければ効果は期待できません。メールを用いたマーケティングでは、顧客がメールを開封するかが最初の関門になります。
そこで、おすすめなのがSMSです。SMSは電子メールよりも開封率が高いため、メルマガとの相性が良いです。また、SMSはスマホや携帯の端末で確認するため、移動中や隙間時間などにも気軽に開封してもらえます。
SMSマーケティングやメールの開封率アップについて詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
関連リンク①:https://sms.supership.jp/blog/sms/sms_merit/
関連リンク②:https://sms.supership.jp/blog/sms/dm_kaifuritsu_ageru/
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まとめ
メルマガの配信は企業にとって重要なマーケティング戦略の一つです。メルマガを用いたマーケティングはBtoB企業でも、BtoC企業でも導入されています。メルマガには顧客を来店に繋げることのほか、購入率をアップさせるといった効果もあります。
しかし、メールマーケティングは顧客にメールを開封してもらわなければ、意味をなしません。メルマガを配信する際は、顧客から開封される件名であることはもちろん、配信時間などにも気をつけましょう。
メルマガを配信する際は開封率が高いSMSを活用することで、メルマガの開封率をさらに高められるでしょう。
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