auフィナンシャルサービス株式会社
SMS配信で後払い決済の延滞率が低下
- 業種
- クレジットカード・決済代行
- 従業員数
- 100名
- 取り組み
- 電話やEメールでは連絡がつながらないお客さまへの連絡
「メールマガジンに埋もれて重要なお知らせを読んでもらえない」「お客さまに電話をしても、なかなかつながらない」など連絡手段にお悩みの企業さまにご活用いただいている「KDDI Message Cast」。今回は、auフィナンシャルサービス株式会社 ファイナンス事業部の兵頭 龍 様に、「KDDI Message Cast」導入のきっかけや具体的な活用方法、利用後の変化などについておうかがいしました。
目次
SMS導入企業紹介
auフィナンシャルサービス株式会社
「信用を通じ、人々の生活に資する」を企業理念に掲げ、「au PAY カード」をはじめとするクレジットカード事業や「au PAY スマートローン」などのローン事業、「ゆったり後払い」などの後払い決済事業ほか、決済代行事業、銀行代理業などを展開。コアコンピタンスである高度な「信用供与力」を軸に、KDDIグループも含めた多種多様な業界とコラボレーションし、新たな価値を創造し続けている。
電話やEメールでは連絡がつながらないお客さまへの対応が課題に
−「KDDI Message Cast」をどのような場面で活用されていますか?
現在、私が担当している2つの事業、「au PAY スマートローン」と「ゆったり後払い」で活用させていただいています。具体的にはお客さまへのご連絡を、携帯電話番号宛にSMSメッセージとしてお送りしています。
どのような用途でSMSをお送りしているかは、「au PAY スマートローン」と「ゆったり後払い」で異なります。
「au PAY スマートローン」では、お客さまに審査の申し込み情報を入力いただくのですが、申請内容に不備があった場合、正しい情報を確認しなければ、審査手続きを完了できません。従来は、お客さまにお電話をしてつながらなかった場合には、折り返しのお電話をいただきたい旨をEメールでご案内していました。現在は、このメッセージをSMSでお送りしています。
「ゆったり後払い」では、約定返済日の2営業日前のお知らせメッセージや、「ゆったり後払い」サービスの一つであるコンビニ電子払いのURLのご案内、支払いが遅れているお客さまへのお知らせなどをSMSで送信しています。
−「KDDI Message Cast」を導入しようと思われた、きっかけを教えてください。
「au PAY スマートローン」は、スタートして約2年のサービスです。この2年のあいだに、先ほど申し上げたような、お客さま情報の不備で契約完了に至らないケースが報告され、課題視していました。
審査自体は完了し、サービスをご提供できる準備が整っているにもかかわらず、申請情報の不備で契約を完了できない状況を少しでも早く解決したいと常々、考えていたのです。
お客さまへの連絡手段としては、電話やEメール、書面があります。電話やEメールはすでに行っており、なかなか効果が出ていませんでした。書面は、お客さまへの郵送に時間がかかってしまい、審査には不向きです。
そこで、お客さまの携帯電話にダイレクトにアプローチできる「SMS」がいいのではないかと考えました。
SMSを送信できるサービスについて調べているとき、別セクションである「au PAY カード」のクレジットカード事業部において、「KDDI Message Cast」を利用していると聞き、当事業部でも導入を検討したというのが経緯です。
導入の決め手は、「セキュリティへの信頼」「システム操作の利便性」「コスト」
−導入にあたり、他社と比較検討されましたか?また、最終的に「KDDI Message Cast」を選んだ、決め手は何だったのでしょうか?
KDDIさんを含めた3社で比較検討しました。
比較検討した際にまず重視したのは、導入方法や利用方法が複雑ではないこと。ローンや後払い決済というビジネスの性質上、ミスが起きた場合に、個人情報漏洩につながってしまうリスクがあります。ミスが起きない運用ができるか否かという点はとくに注視していました。
「KDDI Message Cast」は他事業部で利用した実績があり、事前に、同僚から利用方法やマニュアルについて話を聞くことができました。利用方法もとくべつ複雑ではなく、問題はないことがわかりました。またKDDIとして膨大な個人情報を扱ってきた実績がある点も、安心感につながりました。
最終的な決め手になったのは、SMS送信料です。他社と比較検討した際に、1通あたり1円ほど安価だったと記憶しています。
SMS送信だけではなく「+メッセージ」というサービスがあるのも、他社とは違っていた点。長文テキストや画像、動画などリッチコンテンツを配信できるということで、今後サービスを拡大していくなかで、活用できる場面があるかもしれないと感じました。
「重要なお知らせ」のSMS配信によって「ゆったり後払い」では延滞率が低下
明確な成果が出始めた
−実際に「KDDI Message Cast」を導入し、率直なご感想はいかがでしょうか?
とても利用しやすいと感じています。シンプルで、ミスが起きにくいシステムだと思います。入力ミスをした際にはエラーメッセージが出る仕様になっているため、事前にミスを防げたり、注意喚起ができたりする点は、とくにいいですね。
「KDDI Message Cast」を導入した効果も少しずつ出始めていて、「ゆったり後払い」では延滞率が明確に下がっています。
延滞されているお客さまには、これまでEメールでお知らせしていたわけですが、SMSはEメールと比べて、他のメッセージに埋もれにくく、開封率を高められているのではないでしょうか。
ただ、単純にSMSで配信すれば効果が必ず出るというわけではなく、やはり件名や文面の工夫が重要です。昨今増えている詐欺メールと誤解されないよう、件名や文面を慎重に精査しています。
お客さまとのコミュニケーションの機会が多い企業に有効なサービス
−「KDDI Message Cast」は、どのような企業に合うと思われますか?
同業である信販会社や金融機関は、やはり利用しやすいのではないかと思います。支払いや引落通知、手続き完了連絡、督促通知やリマインド、利用明細送付などSMSとの親和性の高いご案内が多いですから。
加えて、宅配会社や通販会社など、お客さまとのコミュニケーションをとる機会が多い企業にも活用いただけそうですね。
もうすでにSMSを利用されている会社も多いと思いますが、「KDDI Message Cast」の利便性やセキュリティへの信頼、コスト面、「+メッセージ」でプラスアルファの情報を伝えられる点に魅力を感じる企業もありそうです。
−「KDDI Message Cast」の新たな活用方法として検討されていることがありましたら、教えてください。
まだ導入して半年というタイミングですので、新たな活用方法として具体的な検討を進めているわけではありませんが、PRや営業にもSMSは活用できるのではないかと考えています。たとえば、クレジットカードを持っていらっしゃらないauのお客さまに「au PAY スマートローン」の告知を行うなど、新たなPR手法の一つにもなるはずです。
今は行っていない「+メッセージ」の利用も含め、まだまだ活用方法は広げられると感じています。
最近の導入事例
沖縄セルラー電話株式会社
「インターネット回線開通の進捗案内と工事日程の調整」をSMSで実施しオペレーターの業務負担を軽減(架電工数:約102時間/月、DMの郵送準備工数:約5時間/月 の削減に成功)
- 業種
- 通信
- 従業員数
- 302名(24年3月時点)
- 取り組み
- インターネット開通の進捗案内を電話からSMSに切り替え、工事日程の調整にSMSでアンケートURLを送付する施策を実施。架電工数を月あたりおよそ102時間削減することに成功。
出雲市 上下水道局
水道料金の納付書を送付後、納期を過ぎても未払いのご利用者様にSMSを配信。督促状発送前に対象者の約40%の支払いが完了し送付コストや滞納整理業務の負担を軽減。
- 業種
- 公営企業
- 従業員数
- 99名(令和6年3月末時点)
- 取り組み
- 「水道料金の督促案内」の事前連絡をKDDI Message Castで実施
大阪府 福祉部福祉総務課
子ども食費支援事業の申請・商品交換申込促進のため、給付の申請及び申込未完了者へのリマインド手段の一つとしてSMSを導入し、申込数の増加に貢献。
- 業種
- 自治体
- 従業員数
- 7,814人
- 取り組み
- 給付の申請や給付物品申込未完了者へのリマインド手段の一つとしてSMSを導入。
株式会社はなまる
個別対応していた配信/管理/文面が一括運用可能となり、工数削減によるオペレーターの業務負担軽減に貢献。また、お客さまとの通電率も5%向上。
- 業種
- 自動車買取販売
- 従業員数
- 421名(2024年1月時点)
- 取り組み
- 業務端末から個別で配信していたSMSを、KDDI Message Cast for Salesforceと連携することで、Salesforce上での管理や一括配信を可能にし、業務負担の軽減と通電率を向上
株式会社ジャックス
カード付帯保険の条件変更のお知らせをDMからSMSへ切り替え、約2,560万円のコスト削減に成功
- 業種
- 金融
- 従業員数
- 連結6,065名 / 単体2,694名(2023年3月31日時点)
- 取り組み
- カード付帯保険の条件変更のお知らせをDMからSMSへ切り替え、約2,650万円のコスト削減に成功
トヨタカローラ群馬株式会社
1回目架電の不通後にSMSを送信することで、2回目架電時の不通率が改善。今まで連絡が出来ていなかった方への確実な情報伝達が実現。
- 業種
- 自動車、コールセンター
- 従業員数
- 325名(2023年5月現在)全13店舗
- 取り組み
- 架電時不通のお客さまへSMSを送ることで不通でも確実に要件をお伝えし、2回目架電時の不通率も改善