【2024年10月1日から】郵便料金の値上げを早見表で解説!変更点・対策も紹介
2024年10月1日、日本の郵便料金が30年ぶりに大幅値上げされます。はがきが63円から85円に、定形郵便物は84円から110円になるなど、企業や個人の家計に大きな影響を与える可能性があります。本記事では、郵便料金値上げの詳細や背景、そして企業が取るべき対策について、わかりやすく解説します。
目次
郵便料金の値上げはいつから?
2024年10月1日(火)から日本の郵便料金が30年ぶりに値上げされることとなりました。総務省は2023年12月に郵便料金値上げに関する省令案を発表し、これを受けて日本郵便は2024年10月1日からの郵便料金改定を正式に発表しました。この値上げは、1994年以来、実に30年ぶりの大幅な改定となります。郵便事業を取り巻く環境の変化や、人件費・燃料費の上昇などを背景に、郵便サービスの持続可能性を確保するための施策として、この料金改定が実施されることになりました。
郵便料金の具体的な値上げの内容
郵便料金の値上げは、はがきや定形郵便物をはじめ、多くの郵便サービスに影響します。
定形郵便物 ‐ 25g以下(第一種郵便物)
定形郵便物は、縦14~23.5cm、横9~12cm、厚さ1cm以内、重さ25g以下の封筒などが対象です。主に請求書や案内状の送付に利用されます。改定前の84円から改定後は110円となり、26円の値上げとなります。
- 改定前:84円 → 改定後:110円
定形郵便物 ‐ 50g以下(第一種郵便物)
25gを超える50g以下の定形郵便物も値上げの対象となります。改定前の94円から改定後は110円となり、16円の値上げとなります。25g以下の定形郵便物と同じ料金に統一されることで、重量による料金差がなくなります。
- 改定前:94円 → 改定後:110円
はがき(第二種郵便物)
はがきは、縦14~15.4cm、横9~10.7cmの規格内のものが対象です。改定前の63円から改定後は85円となり、22円の値上げとなります。年賀状や暑中見舞いなど、個人利用にも大きな影響が出そうです。
- 改定前:63円 → 改定後:85円
レターパック・速達
レターパックや速達サービスも値上げの対象となります。レターパックライトは370円から430円に、プラスは520円から600円に値上げされます。速達料金も、250g以内が260円から300円に、1kg以内が350円から400円に、4kg以内が600円から690円に値上げされます。
- レターパック
- ライト:改定前370円 → 改定後430円
- プラス:改定前520円 → 改定後600円
- 速達
- 250g以内:改定前260円 → 改定後300円
- 1kg以内:改定前350円 → 改定後400円
- 4kg以内:改定前600円 → 改定後690円
第三種郵便物・第四種郵便物・書留
雑誌などの定期刊行物である第三種郵便物や、通信教育用郵便物や点字郵便物などの第四種郵便物は、値上げは行われず料金は据え置きとなります。2023年10月に料金が値上げされたばかりの書留もまた、今回の値上げの対象外となります。
定型外(※規格内)・特殊取扱
定型外郵便物や、特殊取扱(オプションサービス)の一部(特定記録など)も値上げの対象となります。例えば、50g以内の定型外郵便物は120円から140円に、100g以内は140円から180円に値上げされます。重量が増えるほど、値上げ幅も大きくなる傾向にあります。
- 定形外郵便物
- 50g以内: 改定前120円→ 改定後140円
- 100g以内: 改定前140円→ 改定後180円
- 150g以内: 改定前210円→ 改定後270円
- 250g以内: 改定前250円→ 改定後320円
- 500g以内: 改定前390円→ 改定後510円
- 1kg以内: 改定前580円→ 改定後750円
※「規格内」は、長辺34cm以内、短辺25cm以内、厚さ3cm以内および重量1kg以内です。
ゆうパック・ゆうパケット・ゆうメール
ゆうパック・ゆうパケット・ゆうメールの基本運賃に変更はありません。ただし、受取人払および着払いなどの手数料は、郵便料金に合わせて変更となる予定です。
郵便料金値上げの早見表
主な郵便サービスの料金改定をまとめた早見表です。詳細は日本郵便の公式サイトでご確認ください。
郵便物の種類 | 改定前 | 改定後 | 値上げ幅 | |
定形郵便物(第一郵便物) | 25g以下 | 84円 | 110円 | +26円 |
50g以下 | 94円 | 120円 | +26円 | |
はがき(第二郵便物) | 63円 | 85円 | +22円 | |
レターパック | ライト | 370円 | 420円 | +50円 |
プラス | 520円 | 570円 | +50円 | |
速達 | 250g以内 | 260円 | 300円 | +40円 |
1kg以内 | 350円 | 400円 | +50円 | |
4kg以内 | 600円 | 690円 | +90円 | |
定型外 | 50g以内 | 120円 | 140円 | +20円 |
100g以内 | 140円 | 180円 | +40円 | |
150g以内 | 210円 | 270円 | +60円 | |
250g以内 | 250円 | 320円 | +70円 | |
500g以内 | 390円 | 510円 | +120円 | |
1kg以内 | 580円 | 750円 | +170円 |
※ゆうパック・ゆうパケット・ゆうメール・第三種郵便物・第四種郵便物・書留の料金は変更なし
参考URL:https://www.post.japanpost.jp/service/2024fee_change/index.html
郵便料金が上がる背景
郵便料金の値上げには、以下のような背景があります。
- 郵便物数の減少:デジタル化の進展により、郵便物の取扱量が年々減少しています。特に、請求書や各種通知のオンライン化が進み、従来郵便で送られていた文書が電子化されつつあります。
- 人件費の上昇:最低賃金の引き上げや労働力不足による人件費の上昇が続いています。郵便事業は労働集約型の事業であり、人件費の上昇は直接的にコスト増加につながります。
- 燃料費の高騰:配達車両の燃料費が上昇しています。原油価格の変動や環境規制の強化により、運送コストが増加しています。
- 設備投資の必要性:老朽化した郵便局舎や車両の更新、自動化設備の導入など、設備投資が必要です。効率化を図るためには、最新技術を活用した設備への投資が不可欠です。
- サービス品質の維持:郵便ネットワークの維持や、サービス品質を保つための投資が必要です。全国津々浦々まで配達するネットワークを維持するには、継続的な投資が求められます。
- 競争環境の変化:宅配便市場での競争激化により、郵便事業の収益性が低下しています。民間の宅配業者との競争が激しくなり、価格競争力の維持が難しくなっています。
これらの要因により、郵便事業の収支が悪化し、サービスの持続可能性を確保するために料金改定が必要となりました。値上げは避けられない選択肢となりましたが、同時に、サービスの効率化や新たな価値の創出も求められています。
郵便料金値上げが企業に与える影響は?
郵便料金の値上げは、企業に様々な影響を与える可能性があります。特に、郵便物を多用する業種や、顧客とのコミュニケーションに郵便を活用している企業にとっては、大きな変化となるでしょう。
- コスト増加:請求書や案内状など、郵便物を多く発送する企業では直接的なコスト増加につながります。特に、大量の郵便物を定期的に送付する企業にとっては、年間の郵送費が大幅に増加する可能性があります。
- 経営戦略の見直し:郵便コストの上昇を受けて、デジタル化やペーパーレス化を加速させる企業が増える可能性があります。これまで郵送で行っていた業務プロセスを、電子化やオンライン化に切り替える動きが加速するかもしれません。
- 顧客コミュニケーションの変化:郵便物による通知から、メールやSMSなどデジタルチャネルへの移行が進む可能性があります。顧客との接点をどのように維持し、効果的にコミュニケーションを取るかが課題となります。
- 価格転嫁の検討:郵便料金の値上げ分を商品やサービスの価格に転嫁する企業も出てくる可能性があります。特に、通信販売や郵送サービスを主力とする企業では、価格戦略の見直しが必要になるかもしれません。
- 業務プロセスの見直し:郵便物の集約や発送頻度の見直しなど、業務プロセスの効率化が求められます。これまで当たり前のように行っていた郵送業務を見直し、最適化を図る必要があります。
- マーケティング戦略の変更:ダイレクトメールなど、郵便を活用したマーケティング手法の見直しが必要になる可能性があります。コストパフォーマンスの見直しや、デジタルマーケティングへのシフトが加速する可能性があります。
これらの影響を踏まえ、各企業は自社の状況に応じた対策を講じる必要があります。次のセクションでは、具体的なコスト削減策について詳しく見ていきます。
郵便物にかかるコストを抑える方法
郵便料金の値上げに対して、企業が取り得る対策として以下のような方法があります。
SMSに切り替える
請求書や各種通知を郵送からSMSに切り替えることで、コストを大幅に削減できます。SMSは開封率が高く、即時性があるため、効果的なコミュニケーション手段となります。また、自動送信システムを利用することで、業務効率化も図ることができます。
会計ソフトを導入する
クラウド会計ソフトを導入することで、請求書や領収書のデジタル化が可能になります。これにより、郵送コストを削減するだけでなく、業務効率化にもつながります。さらに、データの一元管理や自動化により、ミスの削減や経理業務の効率化も期待できます。
法人向けSMS送信サービスなら「KDDI Message Cast」
郵便料金の値上げを機に、通知手段のデジタル化を検討している企業様におすすめなのが、KDDIのSMS送信サービス「KDDI Message Cast」です。「KDDI Message Cast」は、大量のSMSを一括して送信できる法人向けサービスで、以下のような特徴があります。
- 高い到達率:SMSは開封率が95%以上と言われており、確実に顧客にメッセージを届けることができます。
- コスト削減:郵送費と比較して大幅なコスト削減が可能です。特に大量送信の場合、そのコスト差は顕著となります。
- 即時性:郵便と異なり、即時にメッセージを届けることができます。緊急の通知や時間に敏感な情報の伝達に適しています。
- 多彩な用途:請求書通知、予約確認、セキュリティコード送信など、様々な用途に活用できます。業種や目的に応じて柔軟に活用可能です。
- 信頼性:大手通信キャリアKDDIが運営するサービスならではの信頼性の高いサービス提供体制を構築。万が一の障害にもスムーズなサポート対応や、個人情報の取り扱いにも配慮されています。
- 拡張性の高さ:通常のSMSによるテキストメッセージの送信に加えて、顧客ごとにパーソナライズされたデジタルチラシを送ることができるオプション機能「KDDI Message Cast or DXハガキ」のご利用も可能。SMSで届いたURLにアクセスすると、お客さまごとにカスタマイズされたDM(ダイレクトメール)をデジタル上で表示することができます。郵送よりも大幅にコストを削減できるだけでなく、これまで困難であった開封計測や行動履歴に基づいた効率的なアプローチで効果的なコミュニケーションを実現できます。
「KDDI Message Cast or DXハガキ」についての詳細はこちら
https://sms.supership.jp/feature/other/dx_hagaki/
郵便料金の値上げを契機に、通知手段の見直しを検討している企業は、「KDDI Message Cast」の導入をご検討ください。デジタル化による業務効率化と、顧客とのコミュニケーション強化を同時に実現できる可能性があります。
▼KDDI Message Cast(KDDIメッセージキャスト)詳しくはこちら
https://sms.supership.jp/
まとめ
2024年10月1日から実施される郵便料金の値上げは、30年ぶりの大幅な改定となります。定形郵便物やはがきの料金が20円以上上昇するなど、企業や個人に大きな影響を与える可能性があります。