リピート率を向上させる方法とは?リピーター率との違い、計算式を徹底解説
商品やサービスの売上を伸ばすためには、リピート率の向上が効果的です。ビジネスにおいて、リピート率は重要なKPIとして注目されています。リピート率を向上させるためには、具体的な施策を実行することが重要ですが、どのような方法があるのか分からない方も多いでしょう。本記事では、リピート率を上げる方法とその向上が難しい原因について解説します。また、施策の効果を検証するために必要なリピート率の計算方法についても具体的に紹介します。
目次
リピート率とは何を示す数値なのか
リピート率とは、新規顧客がリピーターとなり、商品やサービスを再度購入した割合を指します。リピート率が高いということは、顧客が「また利用したい」と思うビジネスであることを示す重要な指標です。
リピート率は、ビジネスに対する顧客満足度の指標でもあります。最初の体験に満足したからこそ、「もう一度利用したい」という気持ちが生まれるのです。
新規顧客を獲得する際には、まず接点を作ることから始めなければなりません。しかし、既に購入した顧客であれば、既に接点があるため、比較的容易にアプローチできます。リピート率の向上は取り組みやすく、効果も出やすいことから注目されている施策です。
リピート率の計算方法とは?
リピート率は以下のようにして計算できます。
リピート率=一定期間内において再度購入した顧客数÷同じ期間内の新規顧客数×100% |
例えば、過去3ヶ月間で100人の新規顧客を獲得し、そのうち40人が同じ期間内に再度購入したときには、リピート率は40%です。リピート率を維持できれば、今後は新規顧客を10人獲得すると4人はリピーターになると考えられます。
営業やマーケティングによって新規顧客を増やせば、何度も購入してくれる顧客も増加します。リピート率を上げると新規顧客がリピーターになりやすいので、顧客獲得のメリットを増大させることが可能です。
リピート率とリピーター率の違い
リピート率と類似している指標としてリピーター率があります。リピーター率は顧客が商品やサービスを再度購入した割合です。リピート率は新規顧客がリピーターになった割合を示すのに対して、リピーター率は既にリピーターだった顧客も含めて再度購入した人の割合を示します。リピーター率の計算式は以下の通りです。
リピーター率=一定期間内において再度購入した顧客数÷同じ期間内の総顧客数×100% |
リピーター率が高いときには新規顧客の割合が少ないことを示しています。リピーター率が低いときには新規顧客ばかりでリピーターが少ないことがわかります。今後、売上を伸ばしていくには新規顧客もリピーターも増やす必要があるので、リピーター率はバランスの取れた値に保つことが重要です。
リピート率の向上が重要視される理由
ビジネスでリピート率の向上を目指す取り組みが進められているのは、売上を安定して伸ばしやすいからです。ここではリピート率を指標にして施策を進めることが重要視されている理由を詳しく紹介します。
収益が安定しやすくなるから
リピート率が高くなると収益が安定しやすくなり、ビジネスの基盤を整えられるのが理由です。リピート率が高ければ新規顧客が何度も商品やサービスを購入してくれる可能性が高いため、売上を維持しやすくなります。ファンになった顧客は長期にわたって売上に貢献してくれると期待できます。
リピート率に基づいて売上予想を立てて支出管理をすれば、安定して収益を得られるビジネスを続けることが可能です。リピート率が高くて売上が大きいと、思い切った投資もしやすいので事業拡大もしやすくなります。
顧客満足度の指標になるから
リピート率が重要視されているのは、顧客満足度と相関関係があるからです。顧客満足度は商品やサービスがニーズに合っているかどうかを判断する重要な指標です。顧客満足度が高ければ、顧客は「再度利用したい」と思ってくれるでしょう。リピート率が上がっているなら顧客満足度を上げられているので、現状を維持すれば良いと考えられます。しかし、リピート率が急落したら何か問題が起きていて、すぐに対処しなければならない状況があると判断可能です。
リピート率が向上しない!その原因とは
リピーター獲得のための施策を進めてもリピート率が向上しない場合があります。適切な対策を講じなければ、リピート率は次第に下がってきてしまうこともあるので注意が必要です。ここではリピート率が向上しない主な原因を紹介します。
自社の商品・サービスがニーズに合っていない
顧客ニーズに合った商品やサービスを提供できていないことは、リピート率が上がらない原因の一つです。「買ってみたけれど使いづらかった」といった不満が出てしまうと、リピートしてもらえません。また、初回購入時のスタッフの対応に不満を感じて「次は別の会社にしよう」と思われてしまう場合もあります。顧客のニーズは刻々と変わるため、期待に応えられるように商品開発やサービス品質の改善を進めていないと、リピート率が低下する恐れがあります。
競合他社のシェアが広がった
競合他社の影響によってリピート率の向上が困難になる場合があります。類似の商品やサービスを販売している競合他社のシェアが広がると、自社よりも競合他社のものを利用してみたいという気持ちが湧くからです。大幅割引になるキャンペーンを競合他社が実施すると、リピーターだった顧客も乗り換えてしまう可能性があります。シェアが広がるとSNSなどで話題になってチェックする人が増えるため、リピート率が向上しにくい状況になります。
リピート率を向上させる6つの方法
リピート率は積極的にリピーターを獲得する施策を進めることで向上させられます。ここではリピート率の向上に直結する主な方法をまとめました。自社の商品やサービスに合う方法を選んで取り組んでいきましょう。
ポイントサービスや会員制度を導入する
リピート率を上げるにはリピーターになる特典を作ることが重要です。ポイントサービスやスタンプカード、会員制度などを導入するとリピーターを獲得しやすくなります。購入によって次回使えるポイントが還元されたり、スタンプを貯めて割引を受けられたりすると再度利用したいというモチベーションの向上につながります。
利用金額や来店回数などによって会員ランクが決まり、ランクが上がると特典が増えるといった仕組み作りもリピート率の向上に効果的です。アプリやLINEなどを使って会員登録をする仕組みにすると顧客との接点も作りやすくなります。
購入者限定の特典を提供する
購入者限定の特典を提供することで、リピート率を向上させることができます。「次回使える100円OFFクーポン」などのお得な特典があれば、再度利用しようという気持ちが湧きます。特に購入者限定で期間が定められている場合、特典が失効する前に利用しようという意識を持たせることが可能です。
また、購入した商品に関連する商品の試供品を提供する方法もあります。特に商品やサービスの購入サイクルが長い場合、別の商品を提案するのが効果的です。むやみに商品やサービスの種類を増やすのではなく、顧客の購入履歴を基に「買いたい」と思うものを紹介することも重要です。
定期購入サービスを取り入れる
定期購入はリピート率の向上に効果的です。「初回限定で定期購入に申し込むと〇%割引」といった形で販促をすると、安くてお得に利用できるため、申し込んでもらいやすくなります。定期購入サービスで契約できれば自ずとリピーターになります。商品の種類によって相性の良し悪しはありますが、消耗品であればリピート率の向上に直結する有効な方法です。
定期購入は最初はためらうことが多いので、満足度保証制度をして返品可能にしたり、キャンセルをいつでも受け付けるようにしたりするのも効果的です。新規顧客の獲得も同時に推進できる施策になります。
購入後にアフターフォローをする
商品やサービスの購入後に顧客のアフターフォローをするとリピート率の向上につながります。何か不具合が発生していないかをSMSやメールなどで聞いてみると、顧客思いのサービスであるという印象を持ってもらえます。不具合があってもコールセンターに連絡するのが面倒であきらめていた顧客も、企業側から連絡があれば対処して欲しいと気軽に伝えられるでしょう。
商品やサービスの種類や特徴に合わせて、購入から数日~数週間後くらいの適切なタイミングでアフターフォローをしましょう。顧客満足度が向上するのでリピート率も上がります。
継続的にメルマガやDMを配信する
メルマガやDMを活用して顧客に購入を促すアプローチはとても効果的です。メルマガでは新商品の紹介やキャンペーンの告知を通じて販促を行い、リピート率を向上させることができます。
DMでは、個別性のある内容が重要です。例えば、購入した商品の消耗品の定期購入の案内や、買い替え時期に最新商品の紹介を行うことで再購入を促進できます。購入日からの時間経過に応じて顧客が求める案内が異なるため、顧客ニーズに合ったメッセージを送ることが大切です。
また、DMは誕生日など顧客にとって特別なタイミングで特典を添えて送ると効果が高まります。誕生月限定クーポンを送って購入を促すのは一般的な方法です。
SNSで顧客接点を増やす
SNSの活用は顧客とのつながりを強くできるのでリピート率の向上につながります。Facebook、Instagram、X(旧Twitter)、LINEなどの公式アカウントを運用して、積極的に情報発信をしたり、顧客からの問い合わせに対応したりするのが効果的なアプローチです。
SNSは日常的に閲覧している人が増えています。新しい商品の情報を紹介して販促をしたり、スタッフの日常を話題にして親近感を得たりする工夫をすると興味を持ってくれる顧客を増やせるでしょう。購入時にSNS公式アカウントの存在を伝えてフォローしてもらうのもおすすめです。
リピート率向上を目指す際の注意点
さまざまな施策を通してリピート率を向上させることができますが、やり方によっては逆効果になります。ここではリピート率を上げる取り組みを進めるときに押さえておきたい注意点を紹介します。
商品やサービスの価格勝負は避ける
リピート率を上げる施策として割引はよく用いられています。顧客にとってはお得になるのでリピートするメリットがあるのは確かです。ただ、値下げを続けてしまうと価値が薄れてしまい、ブランド価値が下がるリスクがあります。キャンペーンで値下げしたときしか買わない顧客が増える可能性もあるので、安易に価格勝負をしないことが大切です。
顧客体験を重視して接触を継続する
顧客により良い体験を提供し、継続的に接点を作ることがリピート率の向上につながります。一般的に、購入直後はリピーターになりやすいタイミングです。ただし、一定期間購入しなかった休眠顧客も掘り起こせば購入意欲が湧く可能性があります。DMなどでリマインドするだけで、思い出してくれるでしょう。顧客体験が良かったなら、また買いたいと思ってもらえる可能性があります。
リピート率を向上させるならSMSの活用がおすすめ!
リピート率を向上させる基本は顧客フォローです。顧客との接点を増やして購入を意識する機会を作ると、リピーターになる可能性が高くなります。SMSは顧客に直接アプローチできるため、とても効果的なツールです。SMSは携帯電話番号を宛先にして送れるDMで、すぐに届くだけでなく、通知設定をしている人が多いので読んでもらいやすいメリットがあります。さまざまなシーンで活用できるツールなので、SMSを活用してリピート率の向上を目指すのがおすすめです。
リピート率の向上なら”KDDI Message Cast”
SMSを活用してリピート率の向上を進めるなら、法人向けSMS配信サービスのKDDI Message Castがおすすめです。Salesforceとの連携ができるので、CRM/SFAによる顧客管理をしながらSMSによるアプローチができます。連携機能を使えば購入後のアフターフォローや誕生日の特典の連絡なども自動化することが可能です。到達率が高く、すぐにその場で開封してもらえる可能性が高いSMSを活用しやすいサービスなので導入を検討してみましょう。
▼KDDI Message Cast(KDDIメッセージキャスト)詳しくはこちら
https://sms.supership.jp/
まとめ
ビジネスの利益を安定して向上させていくにはリピート率を向上させる施策を進めることが重要です。顧客満足度を高めてずっと選ばれるビジネスを続けるには、顧客ニーズに合うサービスの提供や顧客とのコミュニケーションが重要です。リピーター化するための施策を多角的に実施してファン形成を進めると収益が安定しやすくなります。リピート率の向上を目指すツールとして、すぐに顧客にリーチできるSMSは幅広いシーンで役に立つのでぜひ導入しましょう。