Salesforce(セールスフォース)を活用したマーケティングについて徹底解説!
マーケティングについて成果が出にくい、負担が重いといった悩みを抱えている企業も少なくないでしょう。マーケティングに関する悩みを抱えている企業にはSalesforceの活用がおすすめです。Salesforceを利用することで、これまでよりも短時間、かつ効果的なマーケティングを実施できるようになるでしょう。そこで本記事では、Salesforceの概要をおさえた上で、MAの主な機能やメリットとデメリットなどについて解説していきます。
目次
Salesforceを活用したマーケティングとは?
Salesforceを活用したマーケティングではMarketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)、もしくはMarketing CloudとういうMAツールを用います。
Marketing Cloud Account Engagementは商談型ビジネスと相性のよいツールです。例えば、このツールは顧客が購買を決めるまでに時間がかかる不動産や車などといった、営業マンが顧客とコミュニケーションをとりながら契約を長い時間かけて進めていくような商材におすすめです。
対して、Marketing Cloudはコンビニやスーパーなどといった集客型のビジネスにおける利用に向いています。また、購入を即決できるような価格帯の商品と相性が合います。数多くの見込み顧客に来店を促したり、オンラインストアにアクセスしてもらったりといった、集客が必要なビジネスにはMarketing Cloudがよいでしょう。
Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)の紹介
前述のようにMarketing Cloud Account Engagementは顧客と長期間にわたってやり取りが必要な商品に向いています。例えば、Cookieの保有期間が10年と長いため、検討期間が長期におよんでいる顧客を取りこぼすことを回避できます。また、顧客との細かいタッチポイントの可視化を行えるため、購買まで時間がかかる業種にもおすすめです。
Marketing Cloud Account Engagementで活用できる主な機能は以下の6つです。
- 見込み顧客の獲得
- 顧客育成
- 自動化
- メールマーケティング
- レポート
- Salesforceとの連携
Marketing Cloudの紹介
前述のようにMarketing Cloudは集客型のビジネスや大勢の顧客にアプローチするビジネスに向いています。このツールを導入することでデータを取得、および活用し、自社にとってベストなタイミングで一連のキャンペーンの開催が可能になるでしょう。
Marketing Cloudで活用できる機能は以下の3つです。
- AIによって導き出されたインサイトによってマーケティング施策が調整可能
- 各種チャネルにおける顧客エンゲージメントを自動化できる
- Salesforce CDPのリアルタイムデータで、顧客と接するさまざまな瞬間をパーソナライズできる
MA(マーケティングオートメーション)とは?
マーケティングオートメーション(Marketing Automation)は「マーケティング(顧客の開拓)」+「オートメーション(仕組み化)」という二つの言葉から構成された言葉です。
マーケティングオートメーションには顧客開拓を仕組み化するといった意味があります。加えて、顧客開拓の仕組化をより効率よく行うために用いられる各種ツール自体もマーケティングオートメーションと称されています。
MA(マーケティングオートメーション)の主な機能
MAの主な機能として以下の7つの機能が挙げられます。
- リード管理機能
- スコアリング機能
- キャンペーン管理機能
- One to One メール配信機能
- コンテンツ管理機能
- 分析レポート機能
- SFA・CRMとの連携機能
それぞれについて詳しく解説していきます。
①リード管理機能
リード管理とは各種コンタクトポイントで得ることができた見込み顧客に関する情報を管理するための機能です。見込み顧客について氏名や所属企業、役職はもちろん、行動履歴や流入のルートについても管理できます。
②スコアリング機能
スコアリングとは管理を行っている見込み顧客の行動についてスコアを加点する機能です。スコアリング機能にはメールの開封率や自社サイトへの訪問回数などが含まれます。また、見込み顧客のスコアが高ければ高いほど自社に興味を持っており、アポイントを獲得できる可能性が高いです。
③キャンペーン管理機能
見込み顧客を自社の顧客にするためには、見込み顧客のタイミングを見計らったマーケティング施策が不可欠です。キャンペーン管理機能を活用することでリードの属性や行動履歴などに応じた、適切な施策を実施できるようになります。
④One to One メール配信機能
One to Oneメール配信とは各顧客に最適なメールを送る営業手法です。カスタマージャーニーの反応に合ったベストな内容でメールを作成したり、ステップメールの内容をカスタマイズするといった具体的なメールをそれぞれに配信したりすることで成約率アップを期待できます。
⑤コンテンツ管理機能
見込み顧客の流入経路は一つでなく、複数あることが多いです。例えば、メールやSNS、ランディングページなどは一例です。MAツールを活用することで顧客の流入経路を一元管理できます。それにより、コンテンツ制作や管理にかかる負担を大きく軽減することができるでしょう。
⑥分析レポート機能
MAツールは分析や実行といったプロセスデータの保存を行う機能が搭載されています。蓄積された膨大なデータは分析レポートとして出力することもできます。例えば、見込み顧客の行動分析や施策のスコアリングなどはよく作成される分析レポートです。従業員がこれらを作成する上で必要なデータを一つずつ入力するといった手間を大きく軽減できます。
⑦SFA・CRMとの連携機能
SFAとCRMは営業活動の管理や支援、さらには顧客情報の管理を実施するためのツールです。これらはMAツールと別で運用されることが多いと見受けられます。しかし、これらの連携を行い、それぞれの情報を共有することで業務を効率化できます。
MAが必要な理由やメリット・デメリット
出典:DMP/MA市場に関する調査を実施(2021年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所
MAの必要性が注目されるようになった背景には、顧客が情報入手を行う方法に大きな変化が生じたことと深く関係しています。従来、市場や商品の情報の大半はベンダーが握っていましたが、近年ではインターネットやSNSの普及などによってベンダーを介さずとも情報の入手を行えます。
こうした変化により、リードを積極的に引き込むためにマーケティング機能を強化しようという流れができ、そこからMAという発想、およびMAツールが誕生しました。
民間の市場調査会社によるとDMP/MA市場規模は年々増加傾向で、2026年には8655億円に到達すると予想されています。
以下、MAが必要な理由やメリット・デメリットについて見ていきましょう。
MAのメリット
MAのメリットは見込み顧客の管理の効率化やOne to Oneマーケティングの実現を可能にする点です。多くの企業が膨大な顧客に関するデータを保有していますが、それらを適切に蓄積し、活用できている企業は少ないでしょう。MAツールを活用することで、データの蓄積や分析を効率的に行えるようになるため、それに基づいたOne to Oneマーケティングも実現できます。
その他にも、施策実施の効率化を支援する機能も多く備わっているため、従来であれば膨大な数のリソースが求められるOne to Oneマーケティングの実施も容易に行えるようになるでしょう。その結果、顧客に応じた対応を行いやすくなります。
MAのデメリット
MAを導入する余裕がある人的リソースや予算のある企業しか導入しがたいという問題があります。
MAを導入する際には基盤となるシナリオを作成し、運用できる人材が確保されていることが前提です。また、これらを実現するには部署単位でもMAに関する知識が必要となるためコストもかかります。
MAを使いこなせるようになるまでは大変ですが、MAツールを使いこなすために得た知識やノウハウは自社の財産です。社内にMAを活用できる社員がある程度揃えば、企業内研修を開催することもできます。
BtoB・BtoC別にみるMAの活用方法
BtoBのMAとBtoCのMAでは活用方法が異なります。BtoB領域におけるMAの活用領域は営業部門に渡すまでがメインとなっており、新規リードの獲得やスコアリング、ナーチャリングなどが中心です。一方、BtoCについても営業部門に渡すまでが中心ではあるものの、個人が全決定権を有するため、ほぼ全てのフェーズにおいてMAを利用します。
ただし、BtoBとBtoCにはMAの本質的な使い方に違いはないため、見込み顧客の特性やニーズに応じた施策として相手の興味を惹けるという点において共通しています。
Salesforceを活用したマーケティングとは?
Salesforceを活用したマーケティングではMarketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)、もしくはMarketing CloudとういうMAツールを用います。
Marketing Cloud Account Engagementは商談型ビジネスと相性のよいツールです。例えば、このツールは顧客が購買を決めるまでに時間がかかる不動産や車などといった、営業マンが顧客とコミュニケーションをとりながら契約を長い時間かけて進めていくような商材におすすめです。
対して、Marketing Cloudはコンビニやスーパーなどといった集客型のビジネスにおける利用に向いています。また、購入を即決できるような価格帯の商品と相性が合います。数多くの見込み顧客に来店を促したり、オンラインストアにアクセスしてもらったりといった、集客が必要なビジネスにはMarketing Cloudがよいでしょう。
Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)の紹介
前述のようにMarketing Cloud Account Engagementは顧客と長期間にわたってやり取りが必要な商品に向いています。Cookieの保有期間が10年と長いため、検討期間が長期におよんでいる顧客を取りこぼすことを回避できます。また、顧客との細かいタッチポイントの可視化を行えるため、購買まで時間がかかる業種にもおすすめです。
Marketing Cloud Account Engagementで活用できる主な機能は以下の6つです。
- 見込み顧客の獲得
- 顧客育成
- 自動化
- メールマーケティング
- レポート
- Salesforceとの連携
Marketing Cloudの紹介
前述のようにMarketing Cloudは集客型のビジネスや大勢の顧客にアプローチするビジネスに向いています。このツールを導入することでデータを取得、および活用し、自社にとってベストなタイミングで一連のキャンペーンの開催が可能になるでしょう。
Marketing Cloudで活用できる機能は以下の3つです。
- AIによって導き出されたインサイトによってマーケティング施策が調整可能
- 各種チャネルにおける顧客エンゲージメントを自動化できる
- Salesforce CDPのリアルタイムデータで、顧客と接するさまざまな瞬間をパーソナライズできる
BtoB,BtoC、目的別活用事例
BtoB:顧客フォローの自動化
みずほ証券では機関投資家情報を管理するシステムとしてSalesforceのSales Cloudを2010年から活用していました。同社では2018年に開始された第二次金融商品市場指令(MiFIDⅡ)への対応のために機関投資家向けのポータルサイトをCommunity Cloudによって構築し、さらにMAの実現のために当時のPardotを導入しました。
みずほ証券がSalesforceの機能を拡張してPardotを導入したのは、ポータルサイト上にレポートが掲載されたときに自動的に機関投資家にメールで通知する仕組みを整えることが目的でした。誰もがポータルサイトを毎日隅々までチェックしているわけではありません。
みずほ証券ではレポートの内容を分類し、セグメント条件に合う顧客にだけ自動でメール配信をするシステムを整えました。顧客フォローによってCXを向上させつつ、業務効率を向上させた事例です。
みずほ証券 | セールスフォース・ジャパン
https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/mizuho-sc/
BtoB:メールマーケティングの効率化
株式会社irodasでは2017年よりBtoCの就活ポータルサイト「irodasSALON」を運営しています。将来的なビジネス展開を考えて初期からSalesforceを導入して顧客管理を進めてきました。そして、株式会社irodasは2021年にSalesforceのAccount Engagementを導入し、法人顧客に対するマーケティングでの活用を始めています。インサイドセールスの人材が少ない状況下で法人営業の効率を上げる目的でMA機能を活用しました。
株式会社irodasがAccount Engagementでまず使用したのはメールマーケティングです。自動配信メールを活用して開封率とクリック率を指標に運用を続けました。同社ではもともとSalesforceによる分析経験を積んできた影響もあり、稼働から2ヶ月で業界平均の2倍の約40%の開封率、約4%のクリック率でのメールマーケティングに成功しています。データを蓄積して分析することを通してBtoBマーケティングの効率を上げた事例です。
株式会社irodas | セールスフォース・ジャパン
https://www.salesforce.com/jp/resources/customer-stories/irodas/
BtoC:アンケート調査の自動化
株式会社プログリットでは英語コーチングサービス「プログリット」を基軸としてBtoCビジネスを全国的に展開しています。Salesforceは機能豊富で基幹システムとしての運用ができることを見込んで導入しました。その中で株式会社プログリットではAccount Engagementを活用することで、お客様満足度の評価を自動化するMAの戦略を立てました。会社全体としてのKPIを明確化するための指標としてお客様満足度の収集が重要と考えたからです。
同社ではAccount Engagementのフォーム機能によってアンケートを作成し、顧客に自動で調査を実施するシステムを整えました。このようにして収集した顧客の声をKPIに含めて、平均単価や顧客属性などの情報も含めてSalesforceで可視化して活用しています。また、新たに開始したBtoBのビジネスでもSalesforceのMA機能を運用しています。
株式会社プログリット | セールスフォース・ジャパン
https://www.salesforce.com/jp/resources/customer-stories/progrit/
BtoC:ステップメールによる顧客獲得
銀座美容外科クリニックでは顧客管理の手段としてSalesforceのSales Cloudを2013年に導入しました。受付担当者の顧客情報入力の負担が大きいことが課題になっていたからです。同クリニックではSalesforceの導入と同時にタブレットを入力デバイスとして取り入れ、顧客情報の入力と管理を効率的かつ正確に行えるインフラを整えました。この状況を受け、Pardotを導入してデータを生かすMAに着手しています。
銀座美容外科クリニックではメールマーケティングによるリピーターの獲得に成功しました。バースデーメールなどの顧客情報に基づく自動配信メールに加えて、施術経験に基づくステップメールの配信を実施しています。メール配信をする顧客の選別にはWave Analyticsを活用しました。これによりメールの開封率は60%を超え、既存顧客のフォローによる継続的な集客に成功しています。
銀座美容外科クリニック | セールスフォース・ジャパン
https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/ginzabiyou/
MAとSMS送信サービスを連携することでより効果的に顧客にアプローチ出来る
MAはOne to Oneマーケティングの実現のために顧客とのコミュニケーションをオムニチャネルで取ることができます。顧客とのコミュニケーションの手法としてSMSを活用することでさらなる効果を期待できると考えられます。
SMSは携帯電話を使って送信し、スマホや携帯電話にメッセージが通知されるため、メール以上に受け取り手の目に留まりやすいといわれています。メールのように見落とされたり、迷惑メールボックスに届いたりという心配もありません。
KDDI Message CastならSMS送信機能をSalesforceに連携出来る
KDDI Message CastとSalesforceを連携することで、Salesforceの画面でSalesforce Platformに登録してある顧客にSMSの配信を行えます。配信したメッセージについて開封データの取得も可能です。
また、特定の見込み顧客や取引先をSalesforceの画面上で指定して個別にSMSを送信できるため、送り先に合わせた内容のメッセージを送信できます。その他にも、一括SMS配信機能が搭載されているため、Salesforceの画面上から任意で選択した見込み顧客や取引先にSMSを一括送信できるため、メッセージを送信する手間を軽減できます。
Salesforce上のレポート機能を活用することで案件ごとの送信履歴を確認できるため、顧客に対するアプローチ状況について確認したり、見返したりすることも容易に行えます。
KDDI Message CastとSalesforceについてより詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事を参照してみてください。
まとめ
顧客に対して効果的にアプローチしたいと考えている企業や限られた人的リソースで顧客にしっかりとアプローチしたいと考えている企業は多いと見受けられます。
Salesforceが提供するMAにはマーケティングを効果的に実施するための多くの機能が搭載されているため、マーケティングにおける効果を拡大することができるでしょう。見込み顧客の獲得からマーケティング成果の分析まで手軽に行えるようになるため、最小限の負担で大きな効果を得たい企業にもおすすめです。