Salesforce(セールスフォース)で一括メール送信をする方法と注意点を徹底解説
たくさんの顧客に必要な情報を広く届けたい場合などは、メールの一括配信が便利です。セールスフォースを導入している企業が、どのような方法で一括メールを送ることができるのか、その代表的な方法や注意点についてご紹介します。
目次
Salesforceを使用して一括メールを送信する方法は?
セールスフォースには、標準機能として「リストメール」があります。1日あたりの上限数はあるものの、無料の機能であることから、多くの方が用いやすい方法です。
手順はとても簡単で、送信したい顧客を絞ったあとで、文面や件名を入力して送信するだけです。とてもシンプルな手順で、簡単に行えることが特徴です。
リストメール機能を使用する場合のメリット・デメリット
セールスフォースでは、リストメール機能以外の方法で一括メールを送信することも可能です。どちらが良いのか迷う場合は、リストメール機能のメリットとデメリットをよく知った上で決めてみてはいかがでしょうか。
リストメール機能のメリット
- 無料で利用できる
- 相手の企業名や名前を文章の中に入れることができる
リストメールは、セールスフォースの標準装備となっている無料の機能です。オプションで追加料金を支払わなくてもすぐに利用が可能です。一括メールであっても、文章内には相手方の企業名や名前を簡単に挿入することができます。
リストメール機能のデメリット
- 送れるメールは1日に5,000件まで
- オブジェクトがリード、取引先責任者、個人取引先のみ
- 配信エラーが一覧で確認できない
リストメールは、1日あたりの送信可能数に上限があります。5,000件でも十分な場合はあまりデメリットを感じないかもしれませんが、場合によっては他のツールの方が適しているかもしれません。
リストメール機能で一括メールを送信する方法
それでは、具体的にリストメール機能を使って一括メールを送る手順・方法をご紹介します。
「リストメールの送信」を選択
まずはじめに、画面上部にある「リード」から、送信したい顧客情報を絞り込み、右上にある「リストメールの送信」を選択します。
文面等を入力して送信
件名と文章を入力して、右下にある送信ボタンを押すと完了です。なお、送信したあとのメールは取り消すことができません。文面の内容や誤字のチェックを入念に行ってから、慎重に進めていく必要があります。
Autobahn for AppExchange
Autobahn for AppExchangeは、セールスフォースと完全連動しているメール配信アプリケーションです。リストメールにはない機能を使うことができるため、メリットとデメリットを理解して、必要に応じて検討されることをおすすめします。
Autobahn for AppExchangeのメリット
- 配信上限がない
- エラーメールが一覧で確認できる
- 配信停止の申請を受ける機能がついている
- オブジェクトが制限されない
- ステップメールも送ることが可能
- 開封やクリックの記録、スコアリングができる
リストメールのデメリットを解消してくれるような機能が豊富な点が特徴です。まず、1日あたりの配信数上限がないことは、大きなポイントでしょう。また、オブジェクトが制限されないことや、配信停止機能が標準装備されている点も魅力です。特に、配信停止機能があることは、工数の削減に大きく貢献することが期待できます。
Autobahn for AppExchangeのデメリット
- 費用負担が増す
- やや専門的な知識が求められる
Autobahn for AppExchangeは有償のアプリケーションです。場合によっては、費用対効果を感じにくい結果となる可能性があります。また、機能が多いぶん操作に慣れるまでには時間がかかるケースもあるでしょう。シナリオ配信の設定に関しての知識がない人が扱う場合は準備期間も含めて検討する必要があります。
MAを使用する場合のメリット・デメリット
MAとは、「マーケティングオートメーション」、つまりマーケティング活動全般を自動化できるツールのことを指します。例えば、顧客データを収集すること、
分析をすること、メールを配信することなどが、MAツールを使えば容易になります。
MAツールは多数リリースされていますが、セールスフォースが提供しているMAツールなら連携がしやすく使い勝手も良いでしょう。代表的なのは、「Pardot」や「Marketing Cloud」といったツールです。
MAのメリット
- スコアリングによって反響が分りやすい
- 自動配信の詳細な設定ができる
スコアリングができる点は、MAの大きなメリットです。せっかく配信したメールが、どのくらい開封されているのか、どのくらい返信がきたのかといった情報は、マーケティングには不可欠。高度なWebマーケティングも併せて行いたい場合は、利便性が高いでしょう。
MAのデメリット
- 導入までに時間や手間を要する
- 費用負担が増す
多くの場合、MAツールの導入は企業としてWebマーケティングに力を入れていくタイミングで行われます。導入時には事前の設定などをしっかりと決めておくなど、準備に時間がかかるケースが多いため、「とりあえずメールの一括配信だけしたい」という場合には適していない可能性もあります。また、費用面の負担についても大きくなりがちで、求めるポイントによっては費用対効果が得にくいかもしれません。
Salesforce(セールスフォース)を活用したマーケティングについて徹底解説!
MAで一括メールを送信する方法
ここでは、Pardotを使って一括メールを送信する方法を見てみましょう。
- リストメールの作成
- 基本メール情報のすべての項目を入力する
- メールテンプレートを選択し、編集する
- メールテストを実行
- 送信先リストと送信者を選択
- タイミングを選択して送信
Pardotでは、メールテストの実行や、メール送信のタイミングの設定が行えるなど、機能面でも充実しています。このような、MAツールごとの特徴を理解して、自社に合うものを選ぶとより利便性が増すでしょう。
Salesforceで一括メールを送信する際の注意点
セールスフォースで一括メールを送る際には、注意すべきポイントがあります。具体的に、どのような点に注意するのか把握しておくとトラブルの予防になります。
差し込み項目の入力間違いに要注意
一括メールの送信時は、差し込み項目の使用がとても便利です。本来、一括で大量にあちこちへメールを送るとなると、個別に送信するものと比べて相手にとっての特別感は少なくなりがちです。
しかし、差し込み項目を使うと、一括でメールを送る場合であっても、本文中にはそれぞれの相手の名前が適用されることとなります。数千件のメールを一括で行う場合でも、設定がきちんとできてさえいれば、最低限の手間でそれぞれの相手の名前を入れることができる点は大きなメリットです。
実際の差し込み項目は、「{{{Recipient.Name}}}」などと本文中に入力されることとなりますが、これが何らかの理由で一文字欠けているなど不備があると、メール送信しても相手の名前には変換されません。したがって、この場合はメールの本文中に「「{{{Recipient.Name}}}」様におかれましては、」などと記載されることとなり、不愉快な気分にしてしまうこともあります。
1日に送れる上限数に注意
セールスフォースのリストメール機能では、1日に送れるメール数の上限が決まっています。もしも、5,000通を超えるメールを送る可能性がある場合は、その他のツールも検討する必要が出てくるでしょう。
リストメール機能は無料という大きな魅力がありますが、重要な情報を顧客によっては送信できない、という事態は避けなければなりません。例えば、期間限定商品の情報や、お得なセール情報など、顧客によって届かないことが判明すると、クレームにもつながる可能性があります。
大量の一括メール送信を行う方法
1日に送るメールの数が5,000 件を超えるなど、リストメール機能では間に合わない場合には、大量の一括メール送信が行える方法に切り替える必要があります。具体的な方法を2つご紹介します。
セールスフォースと連携できるアプリを使う
一括メール送信に対応しているアプリはたくさんあります。その中でも、特におすすめなのは、セールスフォースと連携できるアプリです。アプリにより、機能や特徴は変わってきます。それぞれのメリットやデメリット、費用などを総合的に判断して自社に合ったものを見つけてみてはいかがでしょうか。
メルマガ配信スタンドを活用する
セールスフォースとの連携や、セールスフォースそのものの活用にこだわらない場合は、メルマガ配信スタンドの活用も便利です。メルマガ配信スタンドは、メールの配信に特化しているという特徴から、操作も比較的簡単な点がポイント。また、セールスフォース連携アプリよりは費用面での負担も抑えやすいでしょう。
効果的・効率的なメール送信にはSMSの活用がおすすめ
メールの一括配信の方法や体制が整ったとしても、肝心なのはその効果です。メールが顧客に届いたあと、どのくらいの人が開封してアクションするのかが、本来の大きな課題でしょう。
SMSは、Eメールなどよりも開封率が高く必要な情報が顧客に届きやすい手段として注目を集めていることをご存じですか? 他の多くのメールに埋もれる可能性が低く、かつメールのように受け取った側は自由な時間で見ることができる、そして企業側の費用面での負担が少ないという、メリットの大きい手段がSMSです。
KDDI Message CastならSMS送信機能をSalesforceに連携出来る
KDDI Message Castでは、セールスフォースと連携してSMS送信ができるサービスを提供しています。電話やDM郵送、Eメールの送信、SNS送信といった従来の連絡手段に加え、SMS送信をプラスすることで、より顧客に届きやすい方法でメールを送ることが可能です。
既にSMSを利用している場合でも、セールスフォースとの連携ができていない、SMS配信の結果が取得できないなどの困り事があるかもしれません。KDDI Message Castでは、こうした悩みも解決することが可能。セールスフォースの画面上で、配信業務の一元化が行えます。
まとめ
今回は、セールスフォースを使った一括メール配信についてご紹介しました。無料のリストメールのメリットとデメリットをよく知り、必要に応じて他のツールの活用も検討してみましょう。さらに、メール配信の本来の目的の達成に向けて、SMSとの連携も視野に入れてみてはいかがでしょうか。KDDI Message Castでは、セールスフォースを導入している企業が使いやすいサービスを展開しています。