不動産CRMをしたい!何が出来るようになる?
CRMはあらゆる業界において活用されているところですが、不動産業界においてもそれは同じです。不動産の賃貸・売買仲介での成約率のアップに向けて、新たに不動産CRMを検討したい場合に、知っておきたい基本的な情報や導入事例をご紹介します。
目次
CRMとは何か?
CRMは「Customer Relationship Management」の略であり、直訳すると「顧客関係管理」を意味します。マーケティングでは、CRMは顧客情報を一元管理し、関係性の維持や向上のために役立てるツールのことを指すのが一般的で、従来のマーケティング手法では不十分なアプローチが可能となります。
簡単に情報が手に入り、時間をかけずにさまざまな商品やサービスを比較検討できる現代では、単に商品そのものの魅力だけでなく顧客のニーズに細かく適応することや購入に至り使用するまでの体験も重視されるようになりました。
CRMを活用することで、顧客の基本的な情報はもちろん、Webサイト上での行動を把握・分析し、ニーズに合ったアプローチが求められています。それを叶えるためには、アナログでは到底間に合いません。CRMツールを利用することで、より効率的に顧客との関係を強化することが可能となります。
不動産CRMとは何か?
CRMは今やあらゆる業界で活用されていますが、それは不動産業界においても同じです。よりニーズを満たしやすいように、業種ごとに特化したCRMが開発されており、不動産CRMはまさに不動産に特化したCRMのことを指します。
不動産業界向けのCRMでは、主に成約率や来店率を高めることを目的に利用されています。これまで、不動産業界での集客はビラ配りや広告、コマーシャルが中心でした。しかし、今は誰もが簡単にインターネットを通じて情報を得ることができます。不動産に興味のある人が自らアクションを起こすのは、インターネットを介すことが多いということです。
したがって、不特定多数の人に向けた従来の集客方法に加えて、Web上の情報を集約して管理し、適切なタイミングでアプローチすることが大切になります。不動産CRMは、Web上の顧客情報を管理し行動を分析し、必要に応じて適切なアプローチができるような仕組みを整えるために重要なツールです。
不動産CRMで出来ること
不動産CRMを活用するとどのようなことができるのか、詳しく見ていきましょう。
ポータルサイトから問い合わせを受けた顧客情報の自動登録
賃貸物件などを探している方が、複数の不動産ポータルサイトを参考にするケースは多いです。不動産会社においても、複数のポータルサイトに情報を掲載していることが多いため、それらを細かくチェックし顧客情報を登録し、速やかに問い合わせに対応するのはなかなか骨の折れる作業です。不動産CRMを活用すると、複数のポータルサイトからの問い合わせをキャッチし自動的に顧客情報を登録、自動返信などで速やかな対応も可能となります。
顧客情報の履歴を何度でも確認できる
不動産選びに時間をかけている顧客などは、過去の問い合わせ内容ややりとりの記録を残しておくことで、スムーズな対応ができるようになります。また、これから発生するであろうタスクや予定を割り当てて、対応に漏れがないように役立てることもできます。
顧客の状況に応じたメール配信
顧客の状況にマッチする内容でセールスメールを送ることも可能です。例えば、ポータルサイトで条件を設定しながら物件を探している顧客には、その条件に合った販促メールを送るなど、1人ひとりのニーズに合うメールで心をつかむと、その目的達成に近づくかもしれません。
LINE連携
スマホを使用している人に馴染み深い、LINEでのやりとりは、とても気軽に行えるため便利です。不動産CRMで顧客のLINEアカウントと連携できると、不動産に関する情報が送れたり、メッセージのやりとりでスムーズにコミュニケーションをとることができます。
不動産CRMシステムの選び方
不動産業界でこれから不動産CRMを導入しようと考えている場合、どのようなポイントに注意すれば良いのかご紹介します。
必要なシステム・機能が備わっているかどうか
不動産CRMの導入前に、社内でニーズを把握しましょう。どんなにレビューの良いシステムでも、自社のニーズにそぐわなければ意味がありません。どんな目的で、どのような場面で活用したいのか、またどのような業務で活用したいのかをできる限り洗い出しましょう。
例えば、営業部門での業務の効率化を求めるのであれば、外回り中にスマホアプリからアクセスできることや、物件情報の入力がしやすいことなどが、大事なポイントになることもあります。
ただ、実際にツールを導入してみないと分からない部分もあるため、まずはデモや無料プランといったお試し利用で確認するのがおすすめです。
分かりやすく使いやすいかどうか
CRMの多くは分かりやすい構成のものが多いですが、実際の画面や操作を通じて本当に使い勝手が良いのかを確認する必要があります。先程もご紹介したように、無料プランやデモで試すと分かりやすいでしょう。
不動産業界では、顧客情報を確認しながらリアルタイムで対応する場面が多いです。そのため、必要な情報にすぐにたどり着き、対応履歴などが一目で把握できるものが便利です。
また、日々状況の変わる不動産営業においては、リアルタイムでの確認や更新が不可欠です。機械の扱いに強い人だけでなく、操作する可能性のある人がみな使いやすいと感じるかどうかも重要になります。
モバイル端末に対応しているかどうか
物件の案内中に顧客情報を確認をしたいなど、外出先でCRMを活用する場面は不動産業界では多々あります。そう考えると、スマホやタブレットなどのモバイル端末にも対応できるシステムが適しています。
モバイル対応できるCRMとなれば、クラウド環境での運用が前提となります。その点についても、導入前に十分な確認が必要です。
このように、さまざまなケースを想定して、現場での活用に活かせるかどうか検討しましょう。
不動産CRMシステムの導入事例
実際に不動産業界でCRMシステムを導入し、成功した事例について見てみましょう。
紙ベースでの管理によるミスの減少
住宅の賃貸・売買仲介等を行うA社では、従来から紙ベースでの情報提供や顧客管理を行ってきました。しかし、頻繁に記入ミスや漏れがあり、またその情報を手渡ししていたことが、営業担当者の業務を非効率にしていました。不動産CRMの導入により、メール等で情報提供ができるようになり、Webからの問い合わせを自動的に入力できるシステムによって記入ミスもなくなりました。
非効率なシステムからの脱却
もともと独自のシステムで顧客管理や物件管理を行ってきたB社。しかし、本当に必要な機能を備えていないシステムを使い続けていたせいで、データは蓄積しても活用しきれずにいました。現代のニーズに合うアプローチにつなげるため、独自のシステムの使用をやめて評判の良い不動産CRMを導入。蓄積していたデータが十分に活用できるようになり、業務が効率化しました。
SMS送信サービスを活用した不動産CRM
不動産業界では、顧客が物件を探し見つけて入居し、その後までさまざまなやりとりが発生します。特に、内見時の待ち合わせ場所の共有や支払い・書類提出の催促、契約更新時の促進など、確実に伝えたい情報を確実に見てもらいたい場面もあるでしょう。
しかし、従来の電話や手紙といった連絡方法では、相手が気づかなかったりタイミングによってつながらなかったりして、情報が届かないケースもしばしばありました。
SNSは到達率や開封率の高さから、顧客とのコミュニケーションを円滑化し業務を効率化できるというメリットがあります。固定の文面なら一斉送信で短時間に多くの顧客へ情報提供できるという点も特徴です。SMSの活用により、顧客とのやりとりに関する業務が大幅に効率化できる可能性があります。
関連リンク:不動産業界でのSMS(ショートメッセージ)活用事例について
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KDDI Message Castでは、Salesforceと連携してスムーズにSMSを送ることができます。Salesforce Platformに登録されている顧客情報がそのまま活かせて、さらにSMSの配信・開封データも取得可能です。
電話やDMの郵送、Eメールなどこれまでに行ってきたコミュニケーション手段に加えて、SMSを活用することで、より確実に重要な情報が届きやすくなります。従来の連絡手段でデメリットを感じてきた場合は、導入するメリットも大きいでしょう。
まとめ
不動産業界には、不動産CRMとして、業界に特化したシステムが開発されています。今の時代に合った方法で幅広いニーズに速やかに対応することや、業務を効率化するために、既に不動産CRMを導入して成果をあげている会社も多いです。まずは社内でニーズを把握して、自社に合う不動産CRMを探してみてはいかがでしょうか。