DMは、顧客に資料やメッセージ、サンプルなどを送る際に有効な手段です。自社と顧客の接点の構築や維持の目的で活用されているマーケティング手法の一つです。DM発送では費用がかかるだけでなく、発送の手間もかかることから、DM発送代行サービスを利用しているケースも多くなっています。この記事では、DMの発送代金とDM発送代行サービスの料金相場などをまとめました。費用対効果の高いDMを発送する方法も解説します。

そもそもDM発送代行とは?

DM発送代行とは、DMの作成や印刷、発送などのDMの送付に必要な業務の代行サービスです。DMは、ハガキやパンフレット、サンプル商品などを顧客に個別に送付するマーケティング手法です。新規顧客の獲得や認知度の向上、見込み顧客の育成や既存顧客との関係継続などのさまざまな目的で、DMが活用されています。DM発送代行はDM発送にかかる作業の負担を軽減し、効率的にDMを発送するために用いられているサービスです。

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DM発送の工程の全体像

DM発送によってマーケティングをするには以下の工程が必要です。

1. 宛先リストの作成
2. 原稿作成
3. 原稿印刷
4. 宛名印刷・封入
5. 発送

まず、DMの送付を通して達成したい目標や目的を決めて、ターゲットを選定して宛先を決めるのが最初の段階です。次に、そのターゲットに合わせて企画をして原稿を作成します。その後、手紙やチラシなどを印刷して、まとめて封筒に封入するのが一般的です。最後に、宛名や住所も印刷して送付するDMを完成させたら、発送して相手に届けます。

DM発送の各工程の費用相場

DM発送を代行業者に依頼するときには、工程ごとに費用がかかります。各工程では件数あたりで費用が算定されるのが一般的です。ここではDM発送を代行業者に依頼した場合にかかる費用相場を、工程ごとに業務内容と合わせて解説します。

1. 宛先リストの作成

宛先リストの作成は、DMの発送先の顧客をリストにする作業です。自社で抱えている顧客リストから宛先リストを作成することもできますが、DM発送代行業者では独自のリストを持っていることが多いため、宛先リストの購入もできます。個人の宛先リストは個人情報保護の観点から取得が困難ですが、法人を対象とするBtoBビジネスではリスト購入が可能です。DM発送代行業者に相談すると自社でコンタクトがない宛先も含めて広範囲にDMを送付できます。

DMの宛先を購入してリストを作成するのにかかる費用は、1件あたり7円~10円が一般的です。リストが古くて届かない場合もあるため、新しいリストを持っている業者に依頼することが重要です。

2. 原稿作成

原稿作成は、送付するDMのデザインをする工程です。DMに記載する内容を企画してデザインを考案して作成します。DM発送代行業者では、テンプレートを用意していて、簡単に作成できる場合もあります。一方で、自社で原稿を作成して入稿することも可能です。また、代行業者に企画から作成まですべて委託することもできます。

仮に、原稿作成をアウトソーシングした場合には、ハガキサイズでは片面8,000円~20,000円、A4サイズのチラシでは片面10,000~30,000円が費用相場です。原稿データは希望に応じて買い取ることが可能です。原稿データを買い取る場合には、費用が高くなりますが、今後のDM作成に活用できる素材が手に入るメリットがあります。

3. 原稿印刷

原稿印刷は、作成した原稿をDMに適した形で印刷する工程です。ハガキやチラシなどの送付物に合わせて原稿を用紙に印刷します。自前で原稿を印刷して入稿することもできますが、印刷から発送を一元的に依頼するとスムーズに発送手続きを進められます。

原稿印刷にかかる費用相場はハガキの場合には61円〜、封書の場合には150円〜が一般的です。印刷部数が多いほど割引になって費用が安くなる傾向があります。なお、多くのDM発送代行業者では、印刷のみの発注を受け付けていません。印刷から発送までのプロセスを一貫して請け負う仕組みになっていることが多いです。原稿印刷を自社で対応する場合には、発送業者の選択肢が少なくなるため、注意が必要です。

4. 宛名印刷・封入

DMを発送するときには、はがきに直接印刷する方法と、印刷済みの原稿をOPP封筒や紙封筒に封入する方法があります。どちらの場合にも宛名の印刷が必要です。宛名印刷は、はがきや封筒に直接印刷する「ダイレクト印字」か、宛名を印刷したラベルシールを貼り付ける「ラベル印字」を使用するのが主流です。ラベルの料金と貼付の工数がかからないダイレクト印字の方が費用を抑えられますが、OPP封筒ではラベルを使用しないと印字できないので注意しましょう。

封入は手作業の場合もありますが、大量の場合には機械での封入になります。機械封入の方が人件費を抑えられるので費用が安くなります。DMの宛名印刷と封入にかかる費用相場は1通あたり2.5円〜5.0円程度です。

5. 発送

多くのDM発送会社は、日本郵便や宅配会社などと提携しているため、DMの発送の対応効率は高いのが一般的です。DMの発送は、ハガキか封書にするのか、重量やサイズがどのくらいかによって費用が異なるため、発送方法を決めたうえで依頼することが必要です。

通常ハガキなら85円、往復はがきなら170円ですが、A4版サイズのDMを送るときに使うゆうメールにする場合、重量にもよりますが、180円~360円です。ヤマト運輸や佐川急便などの宅配便でサンプルなども合わせて送付する場合には、荷物のサイズと送付先の地域によって違いますが、720円以上かかります。

また、クロネコゆうメールのように、法人向けに個別に料金を設定しているサービスもあるため、DM発送会社を利用すると安上がりになる場合もあります。

参照:国内郵便料金等早見表|郵便局
https://www.post.japanpost.jp/service/2024fee_change/charge.pdf

参照:宅急便運賃一覧表 全国一覧 | ヤマト運輸
https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/search/estimate/ichiran.html

参照:よくあるご質問(法人のお客様) | ヤマト運輸
https://faq-biz.kuronekoyamato.co.jp/app/answers/detail/a_id/8476/~/%E3%80%90%E6%B3%95%E4%BA%BA%E5%90%91%E3%81%91%E3%80%91%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%8D%E3%82%B3%E3%82%86%E3%81%86%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%96%99%E9%87%91%EF%BC%88%E9%81%8B%E8%B3%83%E3%80%81%E9%80%81%E6%96%99%EF%BC%89%E3%81%AF%E3%81%84%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B%EF%BC%9F

DMの種類別費用の早見表

DMでは普通ハガキ、圧着ハガキ、封書がよく用いられます。それぞれの費用相場は以下の通りです。

DMの種類費用相場
普通ハガキ80円〜100円程度
圧着ハガキ100円〜230円程度
封書100円〜180円程度

普通ハガキは、郵便局やコンビニ等で販売されている一般的な官製ハガキや、切手を貼りつけて送付する私製ハガキを指します。ハガキは郵便料金の値上げが起きているとはいえ、1通あたりの費用が85円であるため、安価である点がメリットです。また、開封する必要がないため、目に留まりやすい魅力もあります。

圧着ハガキは、内側に情報を封じた形で圧着されている折り畳み式のハガキです。プライバシー保護ができるため、利用明細書の送付に用いられています。また、限定キャンペーン情報などの通知にも用いられているDMです。

封書は、手紙やチラシ、カタログなどを複数封入して送付できる利便性の高さが特徴のDMです。また、OPP封筒にして中身を見えるようにすることも、茶封筒などで中身を見えなくすることもできます。

DMの費用対効果を高めるには?

DMの費用対効果を上げるには、DMを受け取ったターゲットが反応することが重要です。反応率を高めるためには、開封率を高め、開封したらついアクションを起こしたくなるようなDMに仕上げる必要があります。特に販促のDMでは、「あなたのための限定キャンペーンにご招待」「期間限定クーポンをお届け」などといった、今すぐに開封しないと特典がなくなるというような即時性のイメージを持たせる内容をDMの表面に記載することなどが効果的な戦略です。

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関連リンク:DMの開封率ってどれくらい?開封率を上げるコツやNG例を徹底解説!
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関連リンク:DMの反応率はどれくらい?計算方法、上げるためのポイントを紹介
https://sms.supership.jp/blog/posting/240703/

ビジネスシーンではSMS利用もおすすめ

ビジネスシーンでのDM送付には、SMSの活用もおすすめです。SMSはスマートフォンなどに標準的に搭載されているショートメッセージサービスで、電話番号を宛先にして短いメッセージを送れます。SMSは一通あたり数円~十数円程度で送付可能なため、一通あたりの郵送料が85円かかる普通はがきよりも、格段に費用を抑えられる方法です。SMSは送信後すぐに相手に到達するため、タイムリーに情報を発信して効率的なマーケティングを実現できます。

法人向けSMS送信サービスなら「KDDI Message Cast」

DMにSMSを活用する場合、SMS送信サービスのKDDI Message Castが便利です。KDDI Message Castは、顧客リストへの一斉送信や予約送信などの配信機能が整っていて簡単に利用できるシステムです。KDDI Message Cast for DXハガキを使用すれば、今までハガキで送付していた内容をWebページにして、SMSでURLリンクを送付できます。今後のデジタル化・DXへの対応にも使いやすいため、ぜひご検討ください。

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まとめ

DM発送の費用は、1通あたり約72円以上かかるのが相場です。郵便料金の値上げによる影響を受け、ハガキや封書によるマーケティングは費用負担が大きく、代替策の検討が必要になっています。そこで、費用対効果を上げる施策としておすすめなのはSMSです。DXの一環としてDMによるマーケティングをSMSに切り替えてみましょう。SMS送信サービスを導入すれば、効率的にDMを届けられる上、DM発送代行にかかる費用も抑えられるため、おすすめの方法です。