DMの開封率はどのくらいなのでしょうか。DMの効果を上げるには、ユーザーに開封してもらえる工夫をすることが必要です。この記事ではDMの開封率を上げるコツとNG例について詳しく解説します。

DMの開封率はどれくらい?

自分宛に届いたDMの開封率は75~80%程度となっています。利用経験がある企業からのDMでは93%、利用経験がない企業からのDMでは76%の内容を確認しています。自分宛のDMを開封したときにインターネットで調べたり、来店したりした人は20%程度です。DMは5〜6人に1人の割合で行動を喚起することもできるツールということがわかります。

自分宛のDMの受け取り数は2021年の平均5.5通から2022年に5.1通に減少しました。一方で、宛先のないDMの開封率は37.3%から58.0%に上昇しています。DM数が減った影響で、届いたDMを開封して読む傾向が強まっていることがわかります。

参照:
「DMメディア実態調査2022」調査報告書要約版|一般社団法人 日本ダイレクトメール協会研究開発委員会編
https://www.jdma.or.jp/upload/research/20-2023-000026.pdf

「DMメディア実態調査2021」調査報告書要約版|一般社団法人 日本ダイレクトメール協会研究開発委員会編
https://www.jdma.or.jp/upload/research/20-2022-000021.pdf

DMの効果測定方法について

DMの効果測定において、開封率を直接確認することは困難です。DMを開封した後のユーザーの行動から効果測定をすることが必要になります。DMの効果を確認する方法として有効なのは返答率(反応率)とコンバージョン率です。

返答率はDMの合計数のうちユーザーから返信などのレスポンスがあった割合です。コンバージョン率はDMを送る最終的な目的に至ったユーザーの割合を示します。返答、コンバージョンの内容は目的に合わせて定義します。

例えば、1,000通のDMを送って200人から問い合わせがあり、50人がサービスに申し込んだとします。問い合わせ=返答、サービスの申し込み=コンバージョンと定義すると、返答率は20%、コンバージョン率は5%です。

関連リンク:
自動車業界のDM戦略とは?DM・SMSの活用方法を詳しく解説
https://sms.supership.jp/blog/sms/car-dm-sentyaku/

【例文付き】不動産DMの作成方法と成功のコツを徹底解説!
https://sms.supership.jp/blog/posting/fudousan-dm-reibun/

開封率を上げるコツ

DMの開封率を上げるには、DM自体を見たときに「開けてみたい」、「これは自分のために送られてきた手紙だ」とユーザーに思ってもらうことが必要です。DMの内容がいかに優れていたとしても、ユーザーが開封しなければ意味がありません。封筒を見ただけで捨てられてしまうのを防ぐには、受け取った時点で開封という行動を喚起できるように工夫を凝らすことが重要です。ここではDMの開封率を上げるコツを5つ紹介します。

ターゲットを厳選する

ターゲットを決めてパーソナライズされたDMを送付することがまず重要です。DMのターゲットに合わせて適切な商品やサービスの紹介をすることで開封率が上がります。購入履歴や問い合わせ履歴がある人には、関連商品を紹介する方法が効果的です。また、過去のDM送付のレスポンスのデータから統計的に分析して、ユーザーを年齢や性別などの属性で分類するとDMを送付する効果が大きいターゲットを選び出せます。

DMは大勢のユーザーにランダムに送るとコストがかさみます。返答率やコンバージョン率が高いターゲットを厳選するとDMの費用対効果も上がるのもメリットです。DMの開封率に関するデータを自社で蓄積して、より反応が大きいターゲットを選ぶようにしましょう。

DMの形状やデザインにこだわる

DMの開封を促すには形状やデザインでアピールすることが大切です。DMが目に留まったときに「中身を確認したい」と思うように工夫をしましょう。定型封筒やはがきのDMでは他の手紙と一緒に届いたときに目立ちません。封筒の色や大きさ、形状やデザインにこだわって目立つようにすることが大切です。表面だけでなく裏面も活用して、まずは目に留めてもらうことを目指しましょう。

透明な封筒にして中身を見えるようにする方法も効果的です。中にクーポンが入っているのが見えたら、開けて詳細を確認しようと思ってくれるでしょう。窓付きの封筒にして「お得な特典はこちら」といった内容を見えるようにするのも開封率を上げられる工夫です。

DM送付のタイミングを見極める

DMを送付するタイミングによって開封率が変わります。商品を探しているタイミングでDMを送ると購買につながる確率が高くなります。プレゼント向きの商品の場合にはクリスマスやお正月などのシーズンに着目してDMを送付すると効果的です。高額商品の場合にはボーナスの出る月を狙うと買ってもらえる可能性が高くなります。

ユーザーの誕生日や誕生月に特典クーポンをDMで送ると特別感があって購買意欲を引き出せる可能性があります。また、商品やサービスの購入履歴があるユーザーなら、商品の買い換えやサービスの再利用の一般的なタイミングでDMを送るとレスポンスが良くなるでしょう。ターゲットを決めるときにはタイミングも合わせて検討することが重要です。

サンプルやノベルティを付ける

開封を誘因する目的で、DMにサンプルやノベルティを同梱するのも効果的なアプローチです。ターゲットや送付のタイミングに合わせて「手に取って確認したい」、「試してみたい」と思ってくれるサンプルを同梱することが重要なポイントです。ユーザーがそもそも興味を示さない商品をDMで送付しても効果は上がらないので注意しましょう。

また、サンプルやノベルティが同梱されていても、開けなければわからないのでは意味がありません。新商品のサンプルを透明の封筒に入れて見えるようにして送ると開封してもらえる可能性が高くなります。「新商品サンプル在中」といった表書きをしたDMを送るのも良い方法です。

DMの限定特典をはっきりと伝える

DMを受け取った人限定の特典が一目でわかるようにするのも開封率を上げるコツです。「限定クーポン在中」「お得な限定特典をご確認ください!」「DMを持参して来店した方に限定プレゼント!」といった内容をDMの外側から見えるようにはっきりと記載しましょう。「どんな特典があるのかな」と気になったユーザーが開封してくれます。ターゲティングが的確にできていれば、レスポンスにもコンバージョンにもつながる可能性が高くなります。

DMの特典は期間限定とするのがおすすめです。DMを開封しても期限が長いと「気が向いたときに申し込めば良い」と思われてしまいます。期間限定特典にすることですぐにレスポンスを喚起することが可能です。

開封率の低いDMのNG例

開封率の高いDMを送るためにはNG例を知っていると役に立ちます。ここではDMの開封率が低くなる原因を詳しく紹介します。

開封への導線設計ができていない

開封率が低いDMは封筒を見て「開けたい」と思う導線設計ができていません。「お得情報を○○様のためにお送りします」、「期間限定」といった限定感のあるキャッチフレーズを記載すると「今すぐに開封しよう」と思ってもらえます。ただ「サービスのご案内」といった表記をしただけでは開封したいという意欲が生まれないのでNGです。

開封を促すためのキャッチフレーズを書いてあっても気づいてもらえなかったら意味がありません。「お得な情報」というだけでは開封しようという気持ちが湧かないユーザーもいます。「特設サイトへの案内をご確認ください」といった記載もすると導線ができます。ユーザーにアクションを促す設計をしていないと捨てられてしまうでしょう。

魅力がない・購入する理由ができない

開封する前の時点で何も魅力を感じない、購入を検討しようと思えないDMはNGです。DMを受け取ったユーザーは自分から情報を取得しようと思ったわけではありません。インターネット検索をして欲しい商品を探しているときとは違い、購買意欲が高くないこともあります。封筒を見て「お得なクーポンがあるなら買ってみようかな」と思ってもらえるような細工をしなければ開封率を上げるのは困難です。

「○月の初回限定特典をぜひご確認ください」といったフレーズで「今だけしかお得に買えない」と思ってもらう設計をするのは効果的です。このような工夫がないとDMを送っても無視されてしまいがちです。

定型的な挨拶文から始めている

DMの開封率が上がらない原因として封筒の表や裏に挨拶文を書いていることが挙げられます。時候の挨拶を冒頭に書くのは手紙を書くときのマナーなので、挨拶文から書き始めるのがベストだと思いがちです。しかし、コンバージョンを目的とする販促のDMでは何よりも魅力を伝えて興味を惹きつけることが大切です。挨拶文を読んでいる間にユーザーが興味を失ってしまうリスクがあるので、冒頭から魅力をアピールしましょう。

「あなた限定の特典サービスのご案内」「会員限定キャンペーンへのご招待」といったメッセージで開封を促すことが重要です。DMの内容物についても挨拶文から書き始めていると、返答率やコンバージョン率は上がりづらいので注意が必要です。

DM・ダイレクトメールとSMSの使い分け

SMSのメリットとDMの違い

ユーザーに直接アプローチする方法としてSMSはDM・ダイレクトメールと同様によく用いられています。SMSはDMとは異なるメリットを持っているため、使い分けることが大切です。郵送によるDMが住所を宛先にするのに対して、SMSは携帯電話番号を宛先にします。ナンバーポータビリティによって個人と電話番号が紐づくようになり、引っ越しをして住所が変わったとしても安定してリーチできるのがSMSのメリットです。

郵送DMとは異なり、SMSは配達ミスによる誤送付のリスクが低いのも魅力です。SMSは1通あたりのコストも8~20円程度なので、84円以上かかる郵送DMよりもコストを抑えて送付できるメリットもあります。

関連リンク:
SMS(ショートメッセージ)とは?料金や送受信方法をわかりやすく解説
https://sms.supership.jp/blog/sms/post-42/

SMSのメリットは開封率が高いことだけではない!SMSマーケティングのメリットとポイントまで紹介
https://sms.supership.jp/blog/sms/sms_merit/

SMSはビジネス利用が多い

SMSはビジネスでの利用事例が増えています。SMSはすぐに個人宛にメッセージを届けられることに加え、URLリンクを載せてたくさんの情報を伝えることが可能です。本人認証でもSMSが使われるようになり、ユーザーから信頼される連絡手段と認識されていて開封率が高い傾向があります。ログインや契約のときにもSMSが用いられることが多くなり、ユーザーにとって親近感のあるツールになっているのもビジネス利用が増えている理由です。

ビジネスではDMも用いられていますが、ユーザーによる信用が高まっている影響でSMSに移行する企業が多くなっています。SMSのメリットを活用して顧客との接点を増やし、信頼関係を築き上げるアプローチはマーケティングに有効です。

法人向けSMS送信サービスなら「KDDI Message Cast」

SMSはDMと同様にユーザーに「あなたのための情報」を送付するアプローチとしておすすめです。KDDI Message Castは法人がDMのようにSMSを送信するのに便利なサービスです。ターゲットを定めて一斉送信をしたり、開封率を測定したりする機能が備わっています。SMSの開封率も80%という実績があるので、DMに優るとも劣らない成果につながります。コストパフォーマンスの高いマーケティングにはKDDI Message Castをぜひご検討ください。

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まとめ

DMは自分宛なら75~80%程度の開封率があり、お得なクーポンやキャンペーンなどの情報をはっきりと伝えて導線を作れば高い確率で開封してもらえます。最終的には返答率やコンバージョン率が重要ということも意識して、DMの内容も充実させましょう。SMSはコストを抑えられるだけでなく、電話番号を宛先として安定してリーチできる点で優れています。開封率も高い方法なのでSMSを活用していきましょう。