営業効率化の施策10選!手順や計算方法・成功事例を紹介
営業効率化は商品やサービスの売上を伸ばし、営業利益を増やすために重要な取り組みです。営業のコストを減らしつつ、利益を生み出すための施策を継続的に進めることが大切です。この記事では営業効率化の施策と成功事例をご紹介します。
目次
営業効率化とは?
営業効率化とは、営業活動の無駄をなくして営業利益を増加させることです。営業担当者が顧客にアプローチしたり、見積書を作成して送付したりするときには業務負荷が発生します。対面で直接話をして営業をしても契約を取れないこともあれば、メールや電話だけで契約できる場合もあります。
このような顧客の違いに合わせ、営業活動を効率化することにより、コストパフォーマンスの向上につながります。また、IT化の推進やAIの導入によって業務負荷を減らしながら、営業利益を生み出す取り組みも営業効率化の一つです。
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営業効率化の4つの目的
営業効率化の目的は主に4つあります。効率化に取り組むときには、事業に対する貢献を考慮することが重要です。ここでは営業効率化によって目指すと良いポイントを紹介します。
売上向上のため
企業にとって売上は収入源なので、できるだけ大きくする取り組みを続ける必要があります。営業活動は新たな売上を生み出す源泉になります。ただ、営業活動では顧客との商談をしたり、顧客との関係を維持したり、商談のために必要な事務作業をしたりするなどさまざまな業務が発生します。営業効率化は営業業務の負担を軽減し、個々の営業担当者が生み出す売上を増加させることが主な目的です。
商談の中身に集中するため
営業担当者を商談に集中できるようにすることも、営業効率化の目的の一つです。顧客に商品やサービスの魅力を的確に伝えることが営業担当者の役割ですが、見積書の作成や営業履歴の記録などの事務処理に追われてしまうと、個々の顧客に対する丁寧な対応が難しくなります。商談のために必要な顧客情報を集めたり、必要な資料を効率的に作成できたりする環境を整えることで、顧客へのアプローチの質が向上します。
顧客満足度を上昇させるため
顧客満足度の向上は営業効率化の重要な目的です。営業では新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客のフォローが必要です。顧客満足度を総合的に上昇させることで、顧客を増やし売上を増やすことができます。顧客満足度の向上には、顧客とコミュニケーションを取り、課題に対する解決策の提案をすることが必要です。営業効率化によって顧客との時間を確保できるようにすれば、顧客満足度を上昇させるための取り組みを進めやすくなります。
営業担当者の負担を軽減させるため
営業業務は新規開拓からアフターフォローまで多岐にわたっています。細々とした業務を効率化して無駄をなくすことにより、営業担当者の心身の負担軽減につながります。負担が大きいと営業職として働いていくことは厳しいと思うようになり、退職してしまう可能性もあります。優秀な営業担当者を育て上げていくためには、業務を効率化して営業活動をしやすくすることが大切です。
営業を効率化するための5ステップ
営業効率化は現場で発生している課題を解決する視点で進めていくことが重要です。営業を効率化するには以下の5つのステップを通して、施策の実施と効果の確認をするのが適切です。
①業務全体の把握・課題の整理
営業効率化を推進するには、まず営業業務の課題を洗い出しましょう。営業業務のフローを担当者から確認することから始めます。作業内容を細分化して、どの工程に時間がかかっているか、営業担当者の心身に負担がかかっているかを分析します。そして、解決を目指す課題をリストアップしましょう。上司が課題を把握できていないこともあるため、営業活動を実際に行っている担当者にヒアリングをして状況を確認することが大切です。
②効率化すべき課題に優先順位をつける
営業活動の課題が明確になったら、効率化が可能な点を探します。特に営業活動の支障になっている課題から検討することが大切です。効率化による改善の必要性を評価して、優先順位をつけましょう。効率化が難しい課題もあるので、必ずしも上位から順番に対処すればよいというわけではありません。ただ、現場での課題感が大きいところから改善の施策を進めることは、営業全体のパフォーマンスの向上につながるので重要です。
③業務を効率化する施策を検討する
まず解決する必要がある課題が明確になったら、営業効率化のための施策を検討します。上位の課題を総合的に見て、複数の課題を同時に解決できる施策を考えましょう。課題ごとに施策をするよりも、トータルで課題を解決できる施策を展開する方が効率的です。営業効率化に活用できるITツールやサービスなどを調査して、何を導入するとどの課題が解決できるかを検討すると良いでしょう。具体的な効果が期待できる施策を厳選して実施します。
④必要に応じて別の施策を検討する
新しい施策によって営業効率化に取り組んだとしても、必ずしも期待した通りの結果が得られるわけではありません。新たな取り組みを始めたことによって別の課題が発生することもあります。必要に応じて別の施策も検討することが大切です。一度にたくさんの変革を起こすと混乱が生じることもあるので、段階的にスケジュールを立てて施策を実行することも重要です。システム導入では試験運用をしてから本格導入をした方が安心でしょう。
⑤社員へのヒアリングなどによって効率化の状況を確認する
施策を実行したら、想定していた結果が得られたかを評価しましょう。施策による課題解決が実現できたのかを確認するには、数値指標で営業成績を分析したり、営業担当者にヒアリングしたりすることが必要です。新たな取り組みによって発生した課題も現場から聞き取り、次の施策を検討します。効率化の施策を始めても現場が順応できずにトラブルが発生している場合には、教育研修の実施や運用フローの策定によって改善を図ることが大切です。
営業を効率化するための10の施策
営業にはさまざまな業務があり、効率化につながる施策も多数あります。現場の課題感に合わせて営業効率化を目指すことが重要です。ここでは営業効率化を実現するうえで重要な施策を10個紹介します。
①営業担当者の意識改革
営業効率化は担当者の意識が変わらなければ実現できません。業務効率を上げ、生産性を高める意識を営業担当者に持たせる教育研修をすることが重要です。新しい施策による変化を受け入れて、積極的に改善に取り組む意識を持たせましょう。
②営業に関する情報やノウハウの共有
情報共有は営業だけでなくビジネスを効率化するための基本施策です。営業では顧客との商談で魅力を認めてもらえなければ契約に至らず、売上につながりません。営業トークの内容によってはネガティブな印象を持たれる可能性もあります。営業のノウハウを共有して、営業チームが全体としてレベルアップできる仕組みを整えることが大切です。営業資料や商品情報などの基本的な情報も共有すると営業効率を向上できます。
③事務作業の時間短縮
営業業務は見積書や契約書の作成などの事務作業が多いのが特徴です。商品紹介のためのプレゼンテーションの準備も必要になります。営業効率化ではルーチンでできる書類作成などの事務処理を自動化して対応する施策が重要です。事務作業にかかる時間を短縮すれば顧客への個別対応に時間を割けるようになります。商談を成功させるための戦略を考える余裕も生まれるので、営業成果が上がりやすい環境ができます。
④顧客の温度感を把握する
営業は顧客に合わせた取り組みをすることが重要です。顧客の温度感によって営業のアプローチを変えると効率化につながります。まだ情報収集段階なのか、本格的に契約を検討しているかによって、顧客が求めている情報や対応内容は異なります。契約に前向きな顧客には時間を十分に使って商談を進めていき、まだ様子見をしている顧客には問い合わせに速やかに答えて良好な関係を築くといった形で対応を変えると営業の効率化が可能です。
⑤営業マニュアルの整備
営業マニュアルを作成すると営業担当者の業務負担を減らせます。営業職は新卒でも中途採用でも採用されていて、新人教育の負担が大きい場合が多いからです。新人を採用してからしばらくはOJT研修が続き、教育に時間を費やさなければならない現場は多いでしょう。営業マニュアルを完備すれば、新人も自分で学びながら営業活動を進められます。新人の教育コストを削減できるだけでなく、新人の意欲を生かして成長を促すこともできる施策です。
⑥顧客ランクの定義
営業では売上につながる顧客を選び出したり、離脱するリスクが高い顧客をフォローしたりする判断が必要です。顧客ランクを定義してデータ化すると、効率の良い営業をおこなえるようになります。積極的にアプローチすべき顧客を数値や記号で明確にすると、誰にアプローチすべきかを速やかに判断できます。顧客ランクは過去の取引情報や商談履歴、自社の商品やサービスとの相性などを指標にして総合的に決めることが大切です。
⑦サイトコンテンツやFAQ、ダウンロード資料の拡充
営業には資料が不可欠です。オンラインで利用可能な資料を拡充して共有し、顧客に示せるようにすると営業効率化になります。顧客から問い合わせがあったときに、説明資料のダウンロードリンクを送ったり、詳しい概要が書かれているサイトコンテンツのURLを送付したりすることで的確なフォローができます。個別に資料を作成する必要がなく、顧客が求めている情報をすぐに提供できるので、顧客満足度の向上につながる施策です。
⑧インサイドセールス導入を検討する
インサイドセールスの導入は営業効率化につながります。インサイドセールスとは顧客に直接訪問せず、メールやSMS、電話やオンライン会議ツールなどを使って実施する営業方法です。インサイドセールスは顧客の元に移動する時間がかからないので、商談に費やせる時間を確保しやすくなります。交通トラブルで訪問できないといったトラブルもなく、顧客が希望している時間に営業しやすいメリットがあります。訪問営業の空き時間や移動中にインサイドセールスをして効率的に営業することも可能です。
⑨一部業務のアウトソーシング
営業効率化にはアウトソーシングの活用も有効です。営業業務の一部を外部にアウトソーシングすると、自社の営業担当者が得意とする営業活動に注力できます。アウトソーシングできる営業業務は多岐にわたっていて、すべての業務を一括して委託することも可能です。テレアポやDMの発送、営業結果のデータ入力などのルーチン的な作業がよくアウトソーシングされています。優秀な営業担当者が専門的な仕事に従事できる時間を確保するのに有効な方法です。
⑩ITツールの導入
ITツールの導入は営業効率化に幅広く活用できます。顧客情報や営業活動の管理ではCRMやSFAがよく用いられています。SMSやチャットなどのコミュニケーションツールも営業の効率化に有効なITツールです。
営業効率化の成功事例
営業課題を解決して効率化する取り組みは業界を問わずに活発に進められています。ここでは営業効率化の成功事例を厳選してまとめました。営業の効率化ではどのような取り組みが成功しているのかを端的に紹介します。
東亜薬品工業株式会社:売上を239%増加
東亜薬品工業株式会社では売上管理・営業プロセスの管理をSales Force Assistantによって実現しました。リアルタイムの情報共有を通して営業効率を向上させた結果、約10年の運用で売上を239%増加させることに成功しています。
参照:東亜薬品工業株式会社様|導入・成功事例|「Sales Force Assistant」シリーズ
https://www.salesforce-assistant.com/jirei/c3_67.html
清水食品株式会社:部門を超える連携で営業力の強化に成功
清水食品株式会社ではSales Force Assistantのオプションツールの「顧客の声」によって部門の壁を越えた情報共有を展開しました。営業部門と製造・調達・開発部門の意識改革が起こって連携が進み、営業力の総合的な強化を達成しています。
参照:清水食品株式会社様|導入・成功事例|「Sales Force Assistant」シリーズ
https://www.salesforce-assistant.com/jirei/c3_70.html
ベルフェイス株式会社:月2万通のメール営業を実現する基盤を構築
ベルフェイス株式会社ではメール営業によるアポ数を伸ばすことを目指してAPOLLO SALESを導入しました。顧客リストの作成とランクの策定を通して、月間最大2万通のメールを効率的に発信することに成功しています。
APOLLO SALES | 新規アポを確実にとろう。
https://apollosales.co/#user-voice
NTTヒューマンソリューションズ株式会社:管理システムのクラウド化による情報共有の促進に成功
NTTヒューマンソリューションズ株式会社ではSalesforce over VPNの導入によって、テキストだったヒアリング結果を共有・見える化しました。派遣社員・派遣先管理システムの導入を通してタイムリーな対応が可能になり、優良派遣事業者認定も取得しています。
導入事例 NTTヒューマンソリューションズ株式会社 | Salesforce over VPN | NTTコミュニケーションズ 法人のお客さま
https://www.ntt.com/business/services/application/crm-dm/salesforce/case02.html
株式会社スタッフエージェント:コンバージョン率を2.7倍に増加
株式会社スタッフエージェントでは、派遣サービスを提供しています。求職者からの応募にITツールのInterviewzを導入することで応募数を増加させ、コンバージョン数を2.7倍に増加させることに成功しました。
参照:Interviewz – インタビューズ | 診断型カスタマーサービスツール | ヒアリングツール
https://lp.interviewz.io/#case
営業効率化のためのITツール
ITツールによる効率化では営業全体を包括的に管理できるツールや、個別業務の効率化に活用できるITツールもあります。ここでは営業効率化の目的でよく導入されているITツールを紹介します。
SFA
SFAは営業支援ツールです。SFAは営業担当者の日々の営業内容や活動スケジュールを一元管理できます。顧客ランクを自動でつけて次に営業すべき顧客を提示したり、営業活動レポートを集計したりすることもできる総合ツールです。
MA
MAは「マーケティングオートメーション」の略です。マーケティング業務の自動化を目的として開発されましたが、営業活動で必要な顧客へのアプローチにも活用できます。フォローメールを自動で配信するなど、業務効率化につながる機能が豊富なツールです。
CRM
CRMは顧客関係管理システムです。顧客情報を一元管理し、詳細を分析できるツールです。顧客の連絡先や購入履歴、問い合わせ内容や取引状況などを総合的に管理できるため、ルート営業の効率化にも使いやすいでしょう。
オンライン会議システム
オンライン会議システムはオンラインでのビデオ通話によって商談や面談ができるツールです。遠方の顧客からの問い合わせにオンライン会議でプレゼンテーションをしたり、質問に答えたりすることができます。
日程調整ツール
日程調整ツールは商談や打ち合わせなどの日程調整をするためのツールです。顧客や参加者に希望の日程を選択してもらうだけで簡単に日程調整ができます。顧客だけでなくエンジニアなどが打ち合わせに参加する必要があるときにも手間をかけずに日程を決めることが可能です。
関連リンク:CRMとSFAの違いを徹底解説!どちらを導入するのがおすすめ?
https://sms.supership.jp/blog/crm-salesforce/difference-between-crm-and-sfa
まとめ
営業効率化は売上を増加させて事業を成功に導くために重要な取り組みです。営業担当者の負担を軽減する目的もあります。ITツールの活用は営業効率化に適している方法です。自社の抱えている課題に基づいて、有効なツールを導入して対策を進めましょう。
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SMSは営業効率化に有効なツールです。SMSはスマートフォンにすぐにショートメッセージを届けられます。営業担当者の間での情報共有にも、営業活動のアフターフォローにも活用できるので導入を検討してみましょう。
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