ビジネスメールで使う締めの言葉は、どのようなものを使っていますか?いつも同じ定型文のようになっていないでしょうか。ビジネスメールで締めの言葉が必要な理由や、シチュエーション別の例文をご紹介します。締めの言葉の使い方を知って、ビジネスをより有利に進めましょう。

ビジネスメールの締めとは?なぜ必要?

ビジネスメールで、締めの文章を入れることはマナーです。締めがないメールは丁寧さに欠け、素っ気ないなどマイナスに感じる人もいます。取引先や上司などへ送る際には、適切な締めの文章を入れるよう心がけましょう。

「敬具」などの挨拶言葉を省略する分、相手に合わせて締めの文章を使い分けることで、良い印象を与え、信頼関係を築くことにもできるでしょう。

ビジネスメールの文の締め方

ビジネスメールでは、どのように締めればよいのでしょうか。ポイントをご紹介します。

相手に合わせて使い分ける

相手に合わせて締めの文章を使い分けましょう。後輩や同僚に送るメールにも関わらず、まるで取引先に送るような丁寧な締めの文章では違和感を覚えるでしょう。「よろしくお願いします」といった挨拶で閉めることは、後輩や同僚へのメールの締めに使いやすいものです。

上司や取引先に送るメールでは、丁寧さが欠けるような表現は避け「どうぞよろしくお願いいたします」「ご検討お願いいたします」などを使うとよいでしょう。

クッション言葉を適切に使う

表情や声のトーンが感じられないメールでは、口頭で話をする以上に、相手がどう感じるかを考えて文章を選ばなければなりません。「お手数をおかけしますが」「大変恐れ入りますが」といったクッション言葉を締めの文章に加えるだけで、温かいイメージや謙虚さを与えることができるでしょう。

文章のバランスを合わせる

全体の文章のバランスを合わせることも重要です。それまでの文章で「です」「します」と使用していたところで、最後の文章だけ「いたします」ではバランスが悪くなってしまいます。

始まりの文章にしても「いつもお世話になっております」と「平素より格別のご愛顧を賜り心より感謝申し上げます」では格が違います。全体の文章から合う文章を選ばなければ、まるで取って付けたような締めの文章、と感じられてしまうでしょう。

季節に関する言葉を添える

年末に差し掛かり、今年最後に送るメールである場合には「今年もお世話になりました」などの言葉を添えることで、定型文ではないメールを送ることもできます。夏の暑い最中であれば「暑い日が続きますが、どうぞご自愛ください」など体調を気遣う文章もよいでしょう。

「追伸」を使う

親しい間柄であったり、社内に対しては追伸を使うこともよいでしょう。内容とはあまり関係ない場合でも、相手に対する気遣いや、健康面での配慮などを表現することもできます。また食事に誘う場合も追伸が使えます。ただし、あくまで追伸ですので長くても2〜3行に留めておくようにしましょう。

「取り急ぎ」は使わない

「取り急ぎ」は、本来であればお礼やご報告を丁寧にするべきところ、「申し訳ありません」という気持ちを込めて使うものです。しかし裏を返せば、「とりあえず急いで書いた」という意味にもなります。「取り急ぎ」と書かれたメールを受け取った場合、あえて多忙だと言ってきていると受け取られる可能性もあります。

そのため「取り急ぎ」という言葉は使わず、「メールにて恐れ入りますが、まずはお礼申し上げます」「略儀ではございますが、まずはメールにてお礼を申し上げます」などに言い換える方がよいでしょう。

ビジネスメールで使う締めの例文を場合別に解説

ビジネスメールで使用できる締めの文章を、シチュエーション別にご紹介します。

基本的な締めの言葉

基本的な締めの言葉としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。

  • よろしくお願いします。
  • よろしくお願いいたします。
  • 以上、よろしくお願いいたします。
  • 今後ともよろしくお願いいたします。
  • どうぞよろしくお願いいたします。
  • 引き続きよろしくお願いいたします。
  • 以上、ご連絡いたします。

「よろしくお願いします」は同僚や後輩などに使い、「いたします」という言葉は上司にも使えます。

基本的な締めの言葉【より丁寧な表現】

取引先やかしこまった相手であれば、より丁寧な以下のような表現を使うとよいでしょう。

  • 何卒よろしくお願いいたします。
  • 今後とも、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
  • 今後ともよろしくお願い申し上げます。
  • 今後ともご指導を賜りますようお願い申し上げます。
  • 引き続きよろしくご協力を賜りたくお願いいたします。
  • 今後も変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。

「ご厚誼」は使い慣れていない人もいるかもしれませんが、「親しくお付き合いをしてもらう」という意味を持ちます。堅い表現ではありますが、お客様や大切な取引先に使用できます。

お願いをする際の締めの言葉

お願いをする際に使える締めの言葉をご紹介します。

なるべく柔らかい表現で丁寧に記すことで謙虚な印象を与えられます。

  • ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
  • お力添えのほど、よろしくお願いいたします。
  • ご多忙中お手数をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。
  • 誠に勝手なお願いで恐縮ではございますが、よろしくお願い申し上げます。
  • ご一考いただけますと幸いです。
  • ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。
  • ご検討のほどどうぞよろしくお願いいたします。
  • 大変ご無理を申し上げて恐れ入りますが、ご対応のほど何卒よろしくお願いいたします。

感謝・お礼をする際の締めの言葉

締めの言葉にも、感謝の気持ちを含めましょう。

  • 本当にありがとうございます。
  • 誠にありがとうございました。
  • 心より感謝申し上げます。
  • 厚く御礼申し上げます。
  • ご厚情を賜り、誠にありがとうございます。
  • 日頃は何かとお心遣いをいただき、深く感謝いたしております。

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謝罪・お詫びをする際の締めの言葉

謝罪やお詫びをする際には、通常よりもより慎重な言葉選びが必要です。問題が発生しても、その後の処理の仕方によって印象を大きく変えることもできます。謝罪の際には、直接出向くか、電話で謝罪するのがマナーですが、それらがすぐにできない場合にメールは有効です。素早い謝罪メールによって、事態を大きくさせないようにしましょう。

  • この度の件につきまして、謹んでお詫び申し上げます。
  • ご迷惑をおかけしましたことを深く反省しております。
  • 本来なら直接伺いお詫びすべきところ大変恐れ入りますが、まずはメールにてお詫び申し上げます。
  • 多大なご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
  • 幾重にもお詫び申し上げます。
  • この度は何とぞご容赦くださいますよう、お願い申し上げます。
  • ご理解の上、ご容赦くださいますよう平にお願い申し上げます。

対面や電話で直接お詫びができた場合も、改めてメールで謝罪文を送るのもマナーです。

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お断りをする際の締めの言葉

せっかくの依頼であっても、状況によっては断らなければならないこともあります。そのような際も丁寧な締めの文章を加えることで、悪い印象を与えることなく、次へ繋げることもできるでしょう。

  • またの機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
  • ご寛容くださいますようお願いいたします。
  • ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
  • ご期待に沿えず恐れ入りますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
  • 今回は承ることができず申し訳ございません。ご了承くださいますようお願い申し上げます。

返事をする際の締めの言葉

相手から求められた質問などに回答する場合には、以下のような締めの言葉を用いるとよいでしょう。

  • ご返事申し上げます。
  • 以上、ご回答申し上げます。
  • 以上、ご説明申し上げます。

返事が欲しい際の締めの言葉

相手に返事をしてもらいたい場合には、以下のような締めの言葉を用いましょう。期日がある場合にはクッション言葉を使い、柔らかい表現にするとよいでしょう。

  • ご連絡をお待ちしております。
  • ご連絡いただきますようお願い申し上げます。
  • お手数をおかけしますが、ご返信いただけますと幸いです。
  • お手数ですが、ご一報いただければ幸いです。
  • お忙しい中恐れ入りますが、取り急ぎのご返事をお待ちしております。
  • この件につきまして、折り返しご返事をお願いいたします。
  • ご多忙の折、大変恐縮ですがご回答いただければ大変助かります。
  • ぜひご返信賜りますようお願い申し上げます。
  • ご教示いただきますよう、お願い申し上げます。
  • ご教授いただけますと幸いです。
  • ご教授いただけますと幸甚に存じます
  • ご多忙中恐れ入りますが、至急ご連絡いただきますようお願い申し上げます。
  • 恐れ入りますが、本件について〇月〇日(〇)までにご回答いただきますようお願いいたします。
  • ご確認のうえ、〇月〇日(〇)までにご返信いただけますと幸いです。
  • お手数ですが、〇月〇日までにご返事を頂戴できれば幸いです。
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繁栄を祈る締めの言葉

個人や取引先の繁栄を祈る場合には、以下のような文章がよいでしょう。

  • 〇〇様のますますのご活躍を心よりお祈りいたします。
  • 末筆ながら、貴社のより一層のご隆盛を祈念いたします。
  • 末筆ながら、貴社の一層のご発展を心よりお祈りいたします。
  • 末筆ながら、御社の一層のご繁栄をお祈りいたします。

相手を気遣う締めの言葉

堅い内容の本文であっても、相手を気遣う締めの言葉があれば、メールの印象は大きく変わります。以下のような文章で、相手を気遣いましょう。

  • 時節柄、より一層のご自愛のほどお祈りいたします。
  • お体にお気をつけてお過ごしください。
  • お体をお大事にしてください。
  • 末筆ながら、皆様のますますのご健康をお祈りいたしております。
  • ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。

また、コロナ禍でビジネスや生活の面でも大きな影響を受けています。そういった事柄に触れるのもよいでしょう。

  • 感染の不安があると存じますが、くれぐれもご自愛ください。
  • 先の見通しがつき辛い日が続きますが、寒さ厳しい歳末の時節柄、何卒ご自愛のほどお願い申し上げます。
  • このような状況ではありますが、皆様には健やかにお過ごしになれますようお祈りいたします。

季節に合わせた締めの言葉

手紙であれば、暑中見舞いや寒中見舞いがあるほど、日本では季節ごとに挨拶状を送る習慣があります。メールが主流となった現代においても、締めの言葉に季節に関する一言を添えるだけで、印象を良くすることもできるでしょう。

季節ごとに用いるとよい締めの文章をご紹介します。

春の挨拶

  • 暦の上に春は立ちながら、厳寒の折でございます。何卒ご自愛されますようお願い申し上げます
  • 麗らかな春の季節、心穏やかにお過ごしください。
  • 早春の息吹を感じる季節、新天地での更なるご活躍を心よりお祈り申し上げます。
  • 朝夕の寒暖差が激しい時節柄、ご自愛くださいませ。

夏の挨拶

  • 暑さ厳しき折、お体にお気を付けてお過ごしくださいませ。
  • 厳しい暑さが続いておりますので、お体ご自愛ください。
  • 猛暑の折、くれぐれもご自愛くださいませ。
  • 猛暑が続く日々ではございますが、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
  • いよいよ暑くなりますので、一層のご健勝をお祈り申し上げます。

秋の挨拶

  • 夏の疲れが出やすい時節です。お風邪など召されませんようお気を付けください。
  • 秋冷の折、くれぐれもご自愛くださいませ。
  • 紅葉の美しい時期になりましたが、体調を崩されませんようお気をつけください。
  • 寒暖差の激しい時期になりますが、皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
  • 残暑厳しい折ではありますが、体調など崩されませんようお気を付けくださいませ。
  • 秋の風景が見事な昨今、皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。

冬の挨拶

  • 寒さ厳しき折、くれぐれも風邪にはご用心ください。
  • 日毎に寒くなりますが、お風邪など召しませんようご自愛のほどお祈り申し上げます。
  • 厳冬の折、ご健康にお気をつけてお過ごしください。
  • 余寒厳しき折、どうぞお身体を大切になさってください。

年末年始の挨拶

  • 年末でお忙しい時期かと存じますが、お体に気をつけて、どうぞ良いお年をお過ごしください。
  • 本年も大変お世話になりました。どうぞ良いお年をお迎えください。
  • 来年も本年同様、変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
  • 本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
  • 本年も変わらぬご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
  • どうぞ、変わらぬご愛顧を持って、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

関連リンク:年末年始休業などのお知らせメールの書き方・例文・テンプレートをご紹介! – SMS送信サービス「KDDIメッセージキャスト」

長文になってしまった際の締めの言葉

伝えたいことが多くあり、長文メールになることもあります。そうした場合には、以下のような締めの言葉を使い、配慮しましょう。長文の目安は10行以上です。

  • 長文失礼いたしました。
  • 長文となってしまい申し訳ございませんが、ご検討のほどお願いいたします。

SMSはビジネスシーンでも活躍

ビジネスシーンではメールでのやり取りが主流となり、大量のメールが行き交っています。迷惑メールも多く、毎日届くメールに苦慮するビジネスマンも多いのではないでしょうか。丁寧なメールを作成して送信しても、見落とされてしまい読んでもらえなければ意味がありません。また重要なメールであれば、読まれないことでの損失も大きくなります。

そうした状況下で注目を集めているのがSMSです。電話番号に紐づけされたメッセージツールは、到達率、開封率が高く、ビジネスシーンで活躍しているのです。

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メールを送ったにも関わらず、読んでもらえないことも増えてきています。SMSを利用し、メッセージを読んでもらえればビジネスも一歩進めることができるでしょう。初期費用、導入費用がかからず使用でき、使った分だけの課金であることも魅力です。

まとめ

ビジネスメールの締めの文章についてご紹介しました。締めの文章を加えることはマナーです。なければ素っ気ない、配慮がないと悪い印象を持たれることもあります。相手に合った文章で締めるようにしましょう。

シチュエーション別に使える例文もご紹介しましたので、毎回同じ締めの文章になっている場合には、ぴったり合うものを選んで使ってみてはいかがでしょうか。また、メールよりも開封率が高いSMSも検討するとよいでしょう。

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