2023年12月22日
業種
自動車
従業員数
400名
取り組み
点検日のリマインドをSMSで送り予約時間通りの点検実施率が5割から8~9割に改善

SMS送信サービス「KDDI Message Cast」は、来店の予約日が近づいたことをお客さまにお知らせするリマインドツールとして、ディーラーさまをはじめとする多くの企業さまにご利用いただいています。
Audi 堺 様では、KDDI Message Castを活用することによって、車検・点検・修理を予約したお客さまが約束の時間通りに来店する率を大幅に高め、整備業務を円滑に、効率的に進められるようになりました。同店店長の大仲秀憲様、サービスマネージャーの田野良多様に、導入のきっかけや効果、今後の展開などについて伺いました。

採用の理由と経緯

− 事業概要と担当業務についてご紹介ください。

大仲 Audi 堺の店長を務めています。当店はアウディの正規ディーラーとして、大阪府堺市を中心とする南大阪エリアを担当し、新車販売・中古車販売・メンテナンスという3本柱で店舗を運営しています。

田野 私が責任者を務めるサービス部門は、当店で販売する新車・中古車の整備、および車検・点検・修理といった販売後のフォローを担当しています。今回、この整備部門でKDDI Message Castを導入しました。

− 整備業務においてどのような課題があったのですか?

田野 整備部門では8名の整備スタッフが、基本的に10時~18時の間、1日20件程度、週末には30件程度の車検・点検・修理を行っています。その中で課題だったのは、お客さまに予約の時間通りに来店・入庫していただけないことが多くありました。早いと1か月前に予約を取るお客さまもいらっしゃるため、予約の日時を忘れたり、何らかの事情で時間に間に合わなかったりするケースが多く発生していました。結果として整備を予定通りに終えられない日が多々生じ、整備スタッフの残業がかなり発生していました。本来なら予約日の数日前に当店から電話やSMSでリマインドすべきところですが、対象件数が多いこともあり全てのお客さまに対してご連絡ができていませんでした。

大仲 実は私が別の店舗にいたとき、スタッフ共用の携帯電話からリマインドのSMSをお客さまに送っていたこともありました。しかし、お客さまからすれば知らない番号からSMSが届くので不審に思われる、スタッフがお客さまからの返信を絶えずチェックしなければならない、接客業務の合間に携帯電話を触っていると傍目には仕事をしていないように見えるなど、さまざまな問題がありました。

− KDDI Message Castの導入を決めた理由は?

大仲 きっかけは、実生活でSMS送信サービスの便利さを実感したことでした。眼科や歯科などの窓口で受付したあと、一旦その場を離れても順番が近づくとSMSで通知してくれるサービスに出会って、当店でも使ってみたいと思ったのです。整備部門を統括する田野とも意見が一致したので、2022年1月の導入に向けて動き出し、3社のサービスを比較検討しました。
その中からKDDI Message Castを選んだ理由は、まず費用面の負担の軽さ。正直なところ導入前は、サービスとしてどれだけ有効かがわかりませんでした。そういう状況において、初期費用や月額費用のかからないKDDI Message Castは、実際に使ってみて利用の継続や停止を判断すればよく、導入に踏み切りやすかったです。また、何文字の文面を何通送るかも使ってみなければわからないので、送信件数に応じた従量課金制というのも大きなメリットでした。また、当店から一方通行で配信できることも、以前の店舗のようにお客さまからの返信を常にチェックする必要がないので、当店の用途に合っていると思いました。

大仲 加えて、当店はフォルクスワーゲン・グループの一員として、徹底した顧客情報管理や高いサービス品質を求められています。その点においてKDDIは、業界大手で安心感があり、本社に対して新たなツール導入のプレゼンをしやすい、という判断もありました。
また、選定時のやり取りにおいて、KDDIの対応が非常によかったことも、決め手のひとつになりました。その後もKDDIの担当の方には、とても親切に、迅速に対応していただき、想定より早い約2か月半で稼働までこぎつけることができました。わからないことがあるたびに電話で質問したり、画面を共有しながら説明を受けたりして、使い慣れるまで丁寧にサポートしてくださったことが印象に残っています。

− リマインドの手段として、電話やメールも候補に上がりましたか?

田野 検討はしました。絶対に予約の時間通りにきていただかないといけないお客さまにだけ電話をする、という案も出ましたが、電話はつながらないことがありますし、お客さまによっては電話をかけてはいけない時間がある場合もあります。また、メールは開封率が低く、リマインドのメールを送っても他のメールに埋もれてしまい、ほとんど読んでいだだけません。そうするとやはり、当店から一方的に送っても迷惑にならず、読んでいただけることの多いSMSのほうが有効だと考えました。

導入後の効果

− KDDI Message Cast をどのように利用していますか?

田野 当店で利用している販売店向けの支援システムから車検や点検、整備の予約をされたお客さまの顧客情報や来店日時のデータをCSV出力し、一旦Excelに手打ちもしくはコピーします。来店を予約したお客さまの中には、SMSの配信を希望しない方や、予約を変更・キャンセルした方もいらっしゃるので、Excelの内容を担当セールスにメールで確認します。その返信を踏まえて完成したExcelのデータをKDDI Message Castで送信設定し、予約日の3日前に送信するという流れです。送信件数は月間約200件で、その作業を担当者1名で問題なく行うことができています。

− KDDI Message Cast の導入によって、どのような定量的な効果が出ていますか?

田野 まず、お客さまが約束の時間にいらっしゃらないケースがかなり減りました。体感で従来は10件中、時間通りが5件、若干の遅れが3件、大幅な遅れが2件という感じでしたが、導入後は時間通りもしくは少し早めが8~9件に増え、遅れが1~2件にまで減りました。
また、当日、遅れそうなお客さまから電話をいただくケースが増えたのも大きな効果です。どのぐらい遅れるかを現場が事前に把握できれば、その作業にあたる予定だった整備スタッフに別の作業をさせるなどして、業務全体を円滑に、効率的に進めることができます。そうしたKDDI Message Castの活用を含むさまざまな取り組みの結果、導入前と比べて残業は1人あたり月間約10時間削減されました。

− 数値以外にどのような変化がありましたか?

大仲 カスタマーサービスが行っているお客さま満足度調査において、以前は「予約していたのに受付で待たされた」「時間管理をしっかりしてほしい」という声が多くありましたが、現在はほとんどなくなりました。作業時間が想定より長くなってお待たせしてしまうことはあるものの、少なくとも受付におけるお客さまの不満はほぼ解消されたと考えています。同時に、予約さえしておけば待たされないという認識がお客さまに浸透しつつあるようで、最近は予約なしに突然いらっしゃる方が減ったと感じます。
一方、整備スタッフから「昼食休憩をしっかり取れるようになった」という声が上がるなど、従業員満足度にもいい影響が出ています。以前は、整備スタッフが休憩を予定通り取れるかどうかは、お客さまの来店次第でした。しかし今は、お客さまが約束に遅れても事前に把握できることが多いので、それにあわせて早めに昼食を取ったり、他のスタッフと休憩の時間帯を交代したりすることができるようになっています。

大仲 また、今までの予約時間の設定が担当セールスとお客さまの間で「午前中にいく」など曖昧な時間設定をしていたことがあり、当社側とお客さま側で予約時間の認識に齟齬が生じることもありました。しかし、事前にSMSでリマインドを送る運用にしたことで、担当セールスが時間を明確に設定し、お客さまとの認識合わせもできるようになりました。

− KDDI Message Cast の今後の活用方法として検討していることは?

田野 現状では車検・点検で来店するお客さまに絞ってKDDI Message Castを利用していますが、当店のシステムで顧客情報をより精査できるようになれば、お客さまの自宅や会社への車両の引き取りや、お客さまへの感謝を伝えるフォローコールにも使えるようになると考えています。

大仲 キャンペーンや目玉商品の告知など、現在ダイレクトメールで行っている営業・マーケティング施策においても、KDDI Message Castの活用を検討しています。

最近の導入事例

大阪府 福祉部福祉総務課
子ども食費支援事業の申請・商品交換申込促進のため、給付の申請及び申込未完了者へのリマインド手段の一つとしてSMSを導入し、申込数の増加に貢献。

業種
自治体
従業員数
7,814人
取り組み
給付の申請や給付物品申込未完了者へのリマインド手段の一つとしてSMSを導入。

株式会社はなまる
個別対応していた配信/管理/文面が一括運用可能となり、工数削減によるオペレーターの業務負担軽減に貢献。また、お客さまとの通電率も5%向上。

業種
自動車買取販売
従業員数
421名(2024年1月時点)
取り組み
業務端末から個別で配信していたSMSを、KDDI Message Cast for Salesforceと連携することで、Salesforce上での管理や一括配信を可能にし、業務負担の軽減と通電率を向上

株式会社ジャックス
カード付帯保険の条件変更のお知らせをDMからSMSへ切り替え、約2,560万円のコスト削減に成功

業種
金融
従業員数
連結6,065名 / 単体2,694名(2023年3月31日時点)
取り組み
カード付帯保険の条件変更のお知らせをDMからSMSへ切り替え、約2,650万円のコスト削減に成功

トヨタカローラ群馬株式会社
1回目架電の不通後にSMSを送信することで、2回目架電時の不通率が改善。今まで連絡が出来ていなかった方への確実な情報伝達が実現。

業種
自動車、コールセンター
従業員数
325名(2023年5月現在)全13店舗
取り組み
架電時不通のお客さまへSMSを送ることで不通でも確実に要件をお伝えし、2回目架電時の不通率も改善

一般社団法人中部地区医師会 検診センター
人間ドックの予約リマインドをSMSで実施し、当日キャンセル率が最大11%改善、最大120万円の売上減を阻止。また再予約の工数を最大200分削減

業種
医療
従業員数
269名(職員179名・パート90名)
取り組み
人間ドックの予約リマインドをSMSで実施することで、当日キャンセル率最大11%改善、最大120万円の売上減を阻止。また再予約の工数を最大200分削減

大府市役所
水道料金の長期滞納者に対して、文書と電話で行っていた督促業務に新たにSMSを導入。納付率を下げることなく電話督促に係る工数を約6割削減し、業務効率化に繋がった。

業種
自治体
従業員数
687名(令和5年4月1日時点)
取り組み
従来文書と電話で行っていた通知案内をKDDI Message Castで実施