DMとは相手に直接メッセージを送付するマーケティング手法です。郵送によるDMは、昔から活用されています。DMは特徴を理解して運用することで効果を出せるようになります。この記事ではDMのメリットを引き出す手法を紹介します。

DM・ダイレクトメールとは?

DMとは個人や法人に宛てて送るビジネス・マーケティング目的の郵送物で、ダイレクトメールとも呼ばれます。DMは狭義でははがきや封書で印刷物を送付する方法を指しますが、広義ではメール、SMS、SNSのメッセージ機能なども含まれます。特定のターゲットを対象とするOne to Oneマーケティングにも活用されている手法です。

DM・ダイレクトメールの特徴

DM・ダイレクトメールの特徴は相手に「自分に向けて送られてきたメッセージ」という印象を持たせられることです。新聞の折り込みチラシやウェブ広告のような不特定多数をターゲットにしているマーケティングとは違って、DMを受け取った相手は自分のための情報が送られてきたという特別感を抱いて読んでくれます。

DM・ダイレクトメールのメリット

DM・ダイレクトメールにはどのようなメリットがあるのでしょうか。活用するべきかどうかを判断する上で重要なポイントなので詳しく見ていきましょう。

対面せずにクオリティの高い対応ができる

DM・ダイレクトメールは顧客に対面でのサービスをする必要がないにもかかわらず、クオリティの高い対応ができるのがメリットです。DM・ダイレクトメールでは顧客ニーズを考えて自由に送付物を検討することができます。プロモーションしたい商品の試供品を同封して送付することも可能です。手書きのメッセージや画像による商品紹介チラシなども送ることができるため、顧客から本当に喜ばれるハイクオリティな対応を実現できます。

一斉送信に比べて開封率が高い

DM・ダイレクトメールは意外に開封率が高いのをご存知でしょうか。日本ダイレクトメール協会による調査では、世帯宛のDM・ダイレクトメールに目を通す人が62.6%を占めているという結果になっています。メールマガジンでは42.3%という結果だったので、Eメールによる一斉送信に比べると消費者がDM・ダイレクトメールに対して信頼を持っていることがわかります。メッセージを送っても読んでもらえなければ意味がないので、DM・ダイレクトメールは魅力的なアプローチです。

参考:https://www.jdma.or.jp/upload/research/20-2021-000081.pdf

DM・ダイレクトメッセージの開封率について詳しく知りたい方はこちら

関連リンク:
メールマーケティングにおけるメルマガの開封率とは?開封率を上げるコツも解説
https://sms.supership.jp/blog/mailhaishin/mailmarketing_kaifuritsu/

効果測定が行える

マーケティングでは施策の効果を測定して改善策を考えることが重要です。DM・ダイレクトメールは効果測定ができるメリットがあります。ただし、DMの効果を測定するには工夫が必要です。

例えば、DMに招待状やクーポン券を同梱して、利用したユーザーを集計すればDMの効果がわかります。送付先を特定できる番号やコードなどをDMに添付しておくと、どの顧客からのレスポンスがあったかを集計可能です。他にもアンケートを実施して回答リンクを記載したり、商品詳細ページへのリンクをQRコードで添付したりする方法があります。

DM・ダイレクトメッセージの効果について詳しく知りたい方はこちら

関連リンク:ECにもDMが有効?施策の例や効果を上げる方法を解説
https://sms.supership.jp/blog/posting/ec-dm-shisaku/

デザインにこだわれる

DM・ダイレクトメールは上述のようにデザインにこだわって作成できるのがメリットです。デザインは印象に大きく影響する要素なので、ターゲットに合わせて作り上げるのが理想的でしょう。DM・ダイレクトメールなら個別に作成して送付することができます。郵送する場合には封筒の中に複数のチラシや手紙を盛り込むことができます。インパクトのある広告と、丁寧なメッセージの手紙を同封するなど、多様なアプローチを取ることが可能です。

DM・ダイレクトメールのデメリット

DM・ダイレクトメールにはデメリットもあるので注意が必要です。DM・ダイレクトメールの問題点をまとめたので参考にしてください。

作成コストと送付コストが高い

DM・ダイレクトメールはコストがかかるのがデメリットです。クオリティの高いDM・ダイレクトメールを作成しようとすると時間も費用もかかります。画像を外注する場合にはさらにコストがかかってしまうでしょう。また郵送をする場合には送付コストも負担しなければなりません。郵便料金はだんだんと上がってきているので、今後のコスト負担について十分に検討する必要があります。郵送では顧客に届くまでに時間がかかる点も留意して利用しなければならないでしょう。

既読確認が難しい

DM・ダイレクトメールは送付先の顧客に届いたかどうかを確認するのが困難です。既読確認ができないのはDM・ダイレクトメールを利用するときに大きなデメリットになります。Eメールでも郵送でも、アドレスや住所が変更されて届かなかったときには通知があるのでわかります。しかし、受け取ったけれど開封せずに捨てられたというケースもあるでしょう。この確認ができないので、興味を失ってしまった顧客にいつまでも送り続けることになるリスクがあります。

運用改善を柔軟に変えることが難しい

DM・ダイレクトメールは運用改善に時間がかかるデメリットがあります。DMで効果測定をしてデータを集計し、分析すればより良い運用をすることはできますが、Web広告と違ってDMはレスポンスに時間がかかります。DMが届いて顧客がアクションを取るまでのタイムラグがあるので、施策を柔軟に変更して運用することは容易ではありません。

DMでは広告資料を作成するために時間も費用もかかります。データが集まってから運用改善策を考え、郵送物をデザインして準備し、送付して結果のデータを集めるというサイクルを短期間で回しにくいのが注意点です。

効果的なDM・ダイレクトメールの手法

DM・ダイレクトメールの送付には以下のようにさまざまな手法があります。DMでは顧客に読んでもらえるようにしつつ、効果測定をしやすい設計をすることが重要です。

  • チラシによるセール商品の案内
  • クーポンや割引券による販促
  • イベントへの招待状の送付
  • 手書きのメッセージによる顧客フォロー
  • シニア層へのアプローチ

DM・ダイレクトメッセージの作り方やコツについて詳しく知りたい方はこちら

関連リンク:
ダイレクトメール(DM)の作り方とコツ 例文も併せてご紹介コラム共有テンプレ
https://sms.supership.jp/blog/posting/dm_tsukurikata/

SNSのDMを使用する際の注意点

SNSを利用してDMを送信することもできます。ただ、SNSを使用するときには注意した方が良い点があるので確認しておきましょう。

セキュリティ面の対策をしっかり行う

SNSでメッセージを送るときにはセキュリティ面の対策が必須です。SNSのメッセージ機能は簡単に利用できるのが特徴です。送信先のアカウントを決めたら、友達になっていなくてもDMを送信することができます。ただ、DMを受け取った相手が悪意を持っていて、悪評を広めてしまうリスクもあります。コンタクト情報を伝えたために情報漏えいが起こる場合もあるので注意が必要です。

また、DMで送った内容に差別用語が含まれていたり、政治や宗教などに関して非難されうる言葉がDMに入っていたりするとトラブルになります。コンプライアンスも重視して、トラブルが起こらないように徹底した配慮をしてメッセージを送信するのが大切です。

既読機能がある場合は返信スピードに注意

SNSのDMには既読機能が搭載されていることがよくあります。送信したDMを相手が読んだかどうかを確認できるのが特徴です。Eメールとの違いとして大きいポイントで、既読機能があると、相手が自分に返信したときにも、自分がメッセージを開封したかどうかを相手が確認できます。返信スピードが遅いと相手が不安になったり、不信感を持ったりするリスクがあるので注意しましょう。

メールは24時間以内に返信することがビジネスでは基本マナーです。しかし、日常生活では即返信が常識と思っている人もたくさんいます。既読なのに返事がない状況が続くとネガティブな印象を持たれてしまいがちなので、SNSのDMでは速やかな返信を心がけるのが重要です。

DM・ダイレクトメールでレスポンス率を高めるには?

DM・ダイレクトメールを出しても効果が出ないことがよく問題になります。効果が出ないケースとして典型的なのは、送付しても届かなかったり、開封されないまま捨てられたりすることです。このようなケースへの対策をするにはどうすれば良いのでしょうか。

一目で価値があると感じるデザインにする

ダイレクトメールは相手にとって価値があると一目で見てわからないと捨てられるリスクがあります。自分宛の特別なDMが届いたというイメージを持ってもらえるようにデザインにこだわりましょう。気持ちを込めるのも大切ですが、相手に合わせて目を引くデザインに仕上げると開封してもらえるチャンスが大きくなります。

送付目的を再検討する

DMの送付目的を再検討するのも重要な対策です。レスポンスがないと効果がなかったと考えざるを得ませんが、郵送のDMでは開封されたのか、開封されずに捨てられたのかがわかりません。目的を見直して情報を伝えるための戦略を練り直しましょう。レスポンスを求めるのなら返信用封筒を入れるなどの工夫をすることも大切です。

SMS送信サービスを使う

ダイレクトメールを郵送で送っても届かないトラブルがあります。住所変更をしても連絡してくれないケースが多いためです。この対策として有効なのがSMS送信サービスによるDMの送信です。SMSは携帯電話番号を宛先にしてダイレクトメールを送る仕組みになっています。携帯電話番号はナンバーポータビリティの登場後、変更する人は少なくなりました。DMが届かないという問題はあまり起こらないアプローチです。

また、SMS送信サービスを利用すると多数の顧客にSMSを一斉配信できます。SMSは開封率も高く、送信したらすぐに相手に届くのもメリットです。すぐに伝えたい情報があるときに高い確率で伝わるので効果が上がりやすいでしょう。

DM・ダイレクトメールとSMSの使い分け

SMSのメリットとDMとの違い

SMSはDM・ダイレクトメールとはまったく違うメリットを持っています。SMSは電話番号を宛先として送信できるのが特徴で、1人1電話番号が一般的になった現代では顧客へのリーチを安定して維持できるのが魅力です。SMS送信サービスを利用すれば多数の顧客にも簡単にメッセージを送信できます。また、1通あたりのコストも数円~十数円程度なので、郵送によるDM・ダイレクトメールの送付に比べるとコストを下げられるのもメリットです。

また、SMSはセキュリティが優れています。インターネットではハッキングによる情報漏洩リスクがあり、郵送では郵便配達ミスが起こる可能性があります。しかし、SMSは電話回線を通じて送信できるので安全性が比較的高いといえます。

SMSはビジネス利用が多い

SMSはビジネスシーンでの利用機会が急速に増えています。DM・ダイレクトメールも顧客フォローによく用いられていますが、SMSも同様に、短縮URLを載せたメッセージを送ることで顧客フォローの手段として使われています。また、電話番号と個人が一対一で紐づいているため、契約や取引における個人認証の手段としてSMSが活用されています。

サービスの利用料金など、支払いの遅れがあったときに督促の連絡をする手段としてもSMSがよく使われるようになりました。個人に直接伝えられる手段で、電話がつながらない状況でも時間があったときに見てもらえるからです。このようにSMSの特性を生かすビジネスでの活用事例が増えてきています。

詳しく知りたい方はこちら

関連リンク:SMSとDMやLINEそれぞれのメリット・デメリットは?違いを解説!
https://sms.supership.jp/blog/sms/sms_dm_line/

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DM・ダイレクトメールにSMS送信サービスを使ってみたいと思った方は、「KDDI Message Cast」の利用をご検討ください。「KDDI Message Cast」はSMSの一斉送信に対応している法人向けのサービスで、高い開封率と到達率を誇っています。API連携にも対応しているため、他のシステムと組み合わせて使用することも可能です。SMSによるDM配信の仕組みを整えつつ、全体業務も効率化できるサービスです。

まとめ

DM・ダイレクトメールは個人か法人かにかかわらず、情報を伝えたい相手に個別に送信する連絡手法です。昔から郵送によるダイレクトメールの送付がよく用いられていて、多くの情報を提供できる点で優れています。ただ、開封してくれない、届かないといったトラブルもよく起こっています。「KDDI Message Cast」のSMS送信サービスなら到達を重視したDMの運用ができますので、ぜひ導入をご検討ください。