DM・ダイレクトメールとはどのような魅力がある手法なのかが気になっているかたもいるのではないでしょうか。メッセージによるマーケティングでメルマガなどの手法が主流になり、ダイレクトメールのメリットがわからなくなりがちな時代になっています。この記事ではDMとは何かをご紹介した上で、顧客に開封してもらえるメッセージを送るための対策を説明いたします。SMSの活用メリットにも触れますので、DMを活用の際にはぜひ参考にしてください。

DM・ダイレクトメールとは?

DM・ダイレクトメールとは個人や法人を宛先にして個別にメッセージや資料などを送付する手段です。DMとは「Direct Mail」の略称で、「直接メール」と訳せます。宛先の相手だけに送られたメッセージという意味合いが強く、受け取った相手は自分にとって魅力があるメッセージが届いたのではないかと考えてくれるのが特徴です。

ダイレクトメールにはEメールやSMSも使用されますが、郵送する方法は昔から用いられてきました。封書やはがき、圧着はがきなどがよく用いられているもので、近年ではOPP封筒のダイレクトメールもよく活用されています。封書の場合にはカタログやパンフレットなどの印刷物、CDやDVDなどのメディアを同封できるため、資料送付の有用な手段として使われています。

また、伝えたい情報量に合わせて手段を選べる点でも郵送によるダイレクトメールはメリットがあります。はがきの1面で視覚的に十分にアピールしながら情報を伝えられるケースもありますが、不足する場合には封書にしてチラシを送るという選択が可能です。圧着はがきにして情報量を増やしたり、秘密のお得情報を伝えようとしているニュアンスを持たせたりすることもできます。

郵送のダイレクトメールはデザインに凝ることも可能です。魅力を上手にアピールすれば顧客の目を引くことができます。特別感やお得感を与えやすいことから、デザイン次第で大きな効果を発揮するのがDM・ダイレクトメールの特徴です。

DM・ダイレクトメールのメリット

DM・ダイレクトメールにはどのようなメリットがあるのでしょうか。活用するべきかどうかを判断する上で重要なポイントなので詳しく見ていきましょう。

対面せずにクオリティの高い対応ができる

DM・ダイレクトメールは顧客に対面してサービスをする必要がないにもかかわらず、クオリティの高い対応ができるのがメリットです。DM・ダイレクトメールでは顧客ニーズを考えて自由に送付物を検討することができます。プロモーションしたい商品の試供品を同封して送付することも可能です。手書きのメッセージや画像による商品紹介チラシなども送ることができるため、顧客から本当に喜ばれるハイクオリティの対応を実現できます。

一斉送信に比べて開封率が高い

DM・ダイレクトメールは意外に開封率が高いのをご存知でしょうか。日本ダイレクトメール協会による調査では、世帯宛のDM・ダイレクトメールに目を通す人が62.6%を占めているという結果になっています。メールマガジンでは42.3%という結果だったので、Eメールによる一斉送信に比べると消費者がDM・ダイレクトメールに対して信頼を持っていることがわかります。メッセージを送っても読んでもらえなければ意味がないので、DM・ダイレクトメールは魅力的なアプローチです。

参考:https://www.jdma.or.jp/upload/research/20-2021-000081.pdf

デザインにこだわれる

DM・ダイレクトメールは上述のようにデザインにこだわって作成できるのがメリットです。デザインは印象に大きく影響する要素なので、ターゲットに合わせて作り上げるのが理想的でしょう。DM・ダイレクトメールなら個別に作成して送付することができます。郵送する場合には封筒の中に複数のチラシや手紙を盛り込むことができます。インパクトのある広告と、丁寧なメッセージの手紙を同封するなど、多様なアプローチを取ることが可能です。

DM・ダイレクトメールのデメリット

DM・ダイレクトメールにはデメリットもあるので注意が必要です。DM・ダイレクトメールの問題点をまとめたので参考にしてください。

作成コストと送付コストが高い

DM・ダイレクトメールはコストがかかるのがデメリットです。クオリティの高いDM・ダイレクトメールを作成しようとすると時間がかかります。画像を外注する場合にはさらにコストがかかってしまうでしょう。また郵送をする場合には送付コストを負担しなければなりません。郵便料金はだんだんと上がってきているので、今後のコスト負担について十分に検討する必要があります。郵送では顧客に届くまでに時間もかかる点も留意して利用しなければならないでしょう。

既読確認が難しい

DM・ダイレクトメールは送付先の顧客に届いたかどうかを確認するのが困難です。既読確認ができないのはDM・ダイレクトメールを利用するときに大きなリスクになります。Eメールでも郵送でも、アドレスや住所が変更されて届かなかったときには通知があるのでわかります。しかし、受け取ったけれど開封せずに捨てられたというケースもあるでしょう。この確認ができないので、興味を失ってしまった顧客にいつまでも送り続けることになるリスクがあります。

効果的なDM・ダイレクトメールの手法

DM・ダイレクトメールとして昔からよく用いられてきた郵送による方法は、効果が高いことから現在でも活用されています。広い意味ではDMにはEメールやSMSなども含みますが、ダイレクトメールと言うと郵送のはがきや封書をイメージする方も多いのが現状です。

DM・ダイレクトメールの送付にはさまざまな手法があります。DMの効果的なアプローチとして利用されている例にはどのようなものがあるのでしょうか。DMのメリットや特性に着目するとさまざまな目的で利用できることが見えてきます。ダイレクトメールを有効活用できるシーンを具体的に確認して、ビジネスに活かせるか検討していきましょう。

チラシによるセール商品の案内

DMの活用の仕方として典型的なのがセール商品の案内です。ダイレクトメールの封筒の中にチラシを入れて商品紹介をしたり、セール商品の写真と価格をはがきに直接プリントしたりする方法がよく選ばれています。多数のセール商品があるときにもまとめて顧客に伝えられるので、広範囲のターゲットに一斉送信する価値がある手法です。

クーポンや割引券による販促

ダイレクトメールでクーポンや割引券を送付することにより販促をする手法も一般的におこなわれています。顧客にとってはホームページなどでダウンロードできるクーポンと異なり、自分のために送られてきた特別なクーポンだという印象を受けます。今がチャンスだと思ってすぐに商品やサービスを購入してくれる可能性が高まるアプローチです。

イベントへの招待状の送付

ダイレクトメールによる招待状の送付も有用な手法として使われています。「特別なイベントへのご招待」といった内容を封書の表に書いておき、中にイベントの詳細と招待状を入れるというのが典型的です。招待状を持参すると粗品をもらえるなどの特典も付けてレスポンスを向上させる施策もよくおこなわれています。

手書きのメッセージによる顧客フォロー

DMは手書きのメッセージを送れるのがメリットです。商品を購入したり、サービスを利用したりした顧客のフォローのメールを手書きのダイレクトメールにすることでリピーター化に成功しているケースもたくさんあります。アンケートを同封したときにもレスポンス率が高く、顧客満足度の向上にも直結する手法です。

シニア層へのアプローチ

シニア層へのマーケティング手法としてもダイレクトメールは有効です。Eメールなどに慣れていない高齢者をターゲットにするときには、郵送によるDMなら見てもらいやすいメリットがあります。大きい文字とはっきりとした写真やイラストでメッセージを伝えるのがポイントで、Eメールなどに比べてレスポンスが良い傾向があります。

SNSのDMを使用する際の注意点

SNSを利用してDMを送信することもできます。ただ、SNSを使用するときには注意した方が良い点があるので確認しておきましょう。

セキュリティ面の対策をしっかり行う

SNSでメッセージを送るときにはセキュリティ面の対策が必須です。SNSのメッセージ機能は簡単に利用できるのが特徴です。送信先のアカウントを決めたら、友達になっていなくてもDMを送信することができます。ただ、DMを受け取った相手が悪意を持っていて、悪評を広めてしまうリスクもあります。コンタクト情報を伝えたために情報漏えいが起こる場合もあるので注意が必要です。

また、DMで送った内容に差別用語が含まれていたり、政治や宗教などについての非難になる言葉がDMに入っていたりするとトラブルになります。コンプライアンスも重視して、トラブルが起こらないように徹底した配慮をしてメッセージを送信するのが大切です。

既読機能がある場合は返信スピードに注意

SNSのDMには既読機能が搭載されていることがよくあります。送信したDMを相手が読んだかどうかを確認できるのが特徴です。Eメールとの違いとして大きいポイントで、既読機能があると相手が自分に返信したときにも、自分がメッセージを開封したかどうかを相手が確認できます。返信スピードが遅いと相手が不安になったり、不信感を持ったりするリスクがあるので注意しましょう。

ビジネスでは24時間以内の返信がメールでは基本マナーです。しかし、日常生活では即返信が常識と思っている人もたくさんいます。既読なのに返事がない状況が続くとネガティブな印象を持たれてしまいがちなので、SNSのDMでは速やかな返信を心がけるのが重要です。

DM・ダイレクトメールで効果が出ない場合

DM・ダイレクトメールを出しても効果が出ないことがよく問題になります。効果が出ないケースとして典型的なのは、送付しても届かなかったり、開封されないまま捨てられたりすることです。このようなケースを対策するにはどうしたら良いのでしょうか。

一目で価値があると感じるデザインにする

ダイレクトメールは相手にとって価値があると一目で見てわからないと捨てられるリスクがあります。自分宛の特別なDMが届いたというイメージを持ってもらえるようにデザインにこだわりましょう。気持ちを込めるのも大切ですが、相手に合わせて目を引くデザインに仕上げると開封してもらえるチャンスが大きくなります。

送付目的を再検討する

DMの送付目的を再検討するのも重要な対策です。レスポンスがないと効果がなかったと考えざるを得ませんが、郵送のDMでは開封されたのか、開封されずに捨てられたのかはわかりません。目的を見直して情報を伝えるための戦略を練り直しましょう。レスポンスを求めるのなら返信用封筒を入れるなどの工夫をすることも大切です。

SMS送信サービスを使う

ダイレクトメールを郵送で送っても届かないトラブルがあります。住所変更をしても連絡してくれないケースが多いためです。この対策として有効なのがSMS送信サービスによるDMの送信です。SMSは携帯電話番号を宛先にしてダイレクトメールを送る仕組みになっています。携帯電話番号はナンバーポータビリティの登場後、変更する人は少なくなりました。DMが届かないという問題はあまり起こらないアプローチです。

また、SMS送信サービスを利用すると多数の顧客にSMSを一斉配信できます。SMSは開封率も高く、送信したらすぐに相手に届くのもメリットです。すぐに伝えたい情報があるときに高い確率で伝わるので効果が上がりやすいでしょう。

DM・ダイレクトメールとSMSの使い分け

SMSのメリットとDMとの違い

SMSはDM・ダイレクトメールとはまったく違うメリットを持っています。SMSは電話番号を宛先として送信できるのが特徴で、1人1電話番号が一般的になった現代では顧客へのリーチを安定して維持できるのが魅力です。SMS送信サービスを利用すれば多数の顧客にも簡単にメッセージを送信できます。また、1通あたりのコストも数円~十数円程度なので、郵送によるDM・ダイレクトメールの送付に比べるとコストを下げられるのもメリットです。

また、SMSはセキュリティが優れています。インターネットではハッキングによる情報漏洩リスクがあり、郵送では郵便配達ミスが起こる可能性があります。しかし、SMSは電話回線を通じて送信できるので安全性が高いといえます。

SMSはビジネス利用が多い

SMSはビジネスシーンでの利用が急速に増えています。DM・ダイレクトメールも顧客フォローによく用いられていますが、SMSも同様に短縮URLを載せたメッセージを使うことで顧客フォローに活用されています。また、電話番号と個人が一対一で紐づいているため、SMSによって個人認証をして契約や取引をするのに応用されています。

サービスの利用料金などの支払いの遅れがあったときに督促の連絡をする手段としてもSMSがよく使われるようになりました。個人に直接伝えられる手段で、電話がつながらない状況でも時間があったときに見てもらえるからです。このようにSMSの特性を生かすビジネスでの活用事例が増えてきています。

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DM・ダイレクトメールにSMS送信サービスを使ってみたいと思った方は、「KDDI Message Cast」の利用をご検討ください。「KDDI Message Cast」はSMSの一斉送信に対応している法人向けのサービスで、高い開封率と到達率を誇っています。API連携にも対応しているため、他のシステムと組み合わせて使用することも可能です。SMSによるDM配信の仕組みを整えつつ、全体業務も効率化できるサービスです。

まとめ

DM・ダイレクトメールは個人か法人かにかかわらず、情報を伝えたい相手に個別に送信する連絡手法です。昔から郵送によるダイレクトメールの送付がよく用いられていて、多くの情報を提供できる点で優れています。ただ、開封してくれない、届かないといったトラブルもよく起こっています。「KDDI Message Cast」のSMS送信サービスなら到達を重視したDMの運用ができますので、ぜひ導入をご検討ください。

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