電話番号だけでメッセージのやりとりができるSMS(ショートメッセージ)は、友人や仕事での連絡だけでなくサービスの本人確認などにも幅広く使われています。そのSMSが届かない・送れないとなればとても困ってしまいますよね。
受信できない・送信できないことの要因は、送る側と受け取る側のどちらにも可能性があるため、まずはどんなことが原因になるのか知る必要があります。

この記事では、SMSが届かない原因とその解決方法をご紹介します。SMSが届かなくて困ったときにはぜひ参考にしてみてください。

到達率の高いSMS送信サービス

SMSとは

SMSとは携帯電話番号を宛先としてショートメッセージの送受信ができるサービスです。日常的なコミュニケーションツールとして世界的に使用されています。電話番号がわかっていれば簡単にメッセージを送れるのが特徴で、スマートフォンのユーザーなら特にアプリをインストールしなくてもショートメッセージの送受信が可能です。限られたユーザー情報から個別にリーチしやすいことから、SMSはビジネスでの活用も進んでいます。

SMSの利用メリット

SMSは短いテキストのショートメッセージを送る上で到達率・開封率が高いのがメリットです。多くのスマートフォンユーザーはSMSの通知をオンにしていて、届いたらすぐにチェックしています。すぐに伝えたい情報をユーザーの手元に届けられるのがSMSの魅力です。また、ビジネスの観点ではSMSは携帯電話番号を知っていれば送れるメリットがあります。メールアドレスや住所などの情報がなくても個別にDMを送れます。

関連リンク:SMSのメリットは開封率が高いことだけではない!SMSマーケティングのメリットとポイントまで紹介
https://sms.supership.jp/blog/sms/sms_merit/

SMSの使用用途・活用シーン

SMS(ショートメッセージ)は使用用途が広がってきました。ここではSMSの代表的な活用シーンを紹介します。

2段階認証

SMS認証による2段階認証は活発に取り入れられています。サービスへのログインのときにSMSで認証コードを入力し、正しいコードを入力したらログインできるというのが典型的な2段階認証です。商品を購入する際の決済や、住所などの個人情報の変更手続きにも用いられています。

個人と携帯電話番号が紐づく時代になり、SMSは個人認証のツールとして有用性が高まっています。SMSで送られてきた認証コードがなければサービスを利用できないので、他人によるなりすましなどによるセキュリティリスクを下げられる対策です。

緊急の連絡

SMSは緊急連絡の手段として活用されています。現場でトラブルがあったから至急出勤して欲しいといった緊急性の高い連絡はSMSならダイレクトに届くので効果的です。メールとは違ってSMSはスマートフォンの通知設定をしていることが多く、届いたときにすぐに確認してもらえるからです。

顧客への緊急連絡でもSMSをまず送るのは効果的な方法です。例えば、来店予約を受けていたけれど、担当者の急病により対応できなくなったという時があります。電話がつながらなくてもSMSを送信しておけば都合の良いタイミングで相手が確認してくれます。

リマインド

リマインドの目的でSMSを利用するシーンは増えてきています。料金の支払いが明日に迫っているけれど入金がないといったときに、SMSでリマインドのショートメッセージを送るとすぐに気づいて対応してくれます。今日の夕方に来店予約があるときにSMSで「ご来店をお待ちしております」といった内容や、持参品などについての連絡をすると忘れずに来てもらえるでしょう。

SMSは到達率が高くてすぐにチェックしてもらえるのでリマインド効果が高いのがメリットです。手続き依頼をしてレスポンスがないときにもSMSが活用されています。

顧客満足度調査

顧客満足度調査の目的でもSMSの活用が進められてきました。SMSは開封率が高いのでアンケート調査の回収率を上げられるメリットがあるからです。商品やサービスを購入した顧客にSMSでアンケートのリンクを短縮URLで送るというのが典型的な方法です。顧客満足度を上げる商品開発やサービス改善を進めるための基盤になります。

SMSはすぐに届くので、サービス利用者が忘れないうちに今の気持ちを答えてもらうことが可能です。SMS送信サービスを利用するとアンケート調査のSMSを自動送信できるので、効率的に統計調査をしてデータを集められます。

SMS(ショートメッセージ)が届かない原因と対処法

 SMSが届かない原因はいくつか考えられますが、大きく分けると「電波状況の問題」「受信設定の問題」「それ以外の問題」の3つがあります。
 これらの原因は受信側、送信側の双方に言えることですが、最近増えているSMSを使った本人認証では受信側に原因がある可能性が高いと考えられます。

 反対に送信側ではその3つとは別に注意する点がありますが、まずは「電波状況の問題」「受信設定の問題」「それ以外の問題」の3つを紹介していきます。

電波状況が悪い

SMSはWi-Fiなどのネット回線ではなくモバイルデータ通信を利用しているため、この電波が弱かったり圏外になっていたりする場合は、SMSが届かない場合があります。

電波状況はスマートフォンや携帯電話の上部にあるアイコンで確認できます。

機種によって少し違いはありますが、右に行くほど長くなる棒が4つ並んでいるマーク、もしくは左下と右上が鋭角な三角形のマークが電波状況を表すマークです。

・機内モードはオフに

また、電波のアイコンが表示されておらず、飛行機のアイコンが出ている場合は「機内モード」がオンになっています。機内モードはインターネットや電話などワイヤレスの通信を切る機能で、これがオンになっているとSMSも受け取れません。

もし飛行機のアイコンが出ていたら設定をオフにしましょう。

機内モードの設定は、スマホの画面上部を下へスワイプして飛行機マークをタップすると変更できます。

電波が悪い場合の対処法

 電波状況が良くない場合は電波の良い場所へ移動しましょう。
 移動しても変化がない場合は、先ほどご紹介した機内モードを一度オンにして、再度オフに切り替えたり、端末を再起動したりしてみてください。一度電波を遮断することで電波を探し直すため、電波状況が改善する可能性があります。

 それでも改善しない場合はキャリアの通信障害が起きている可能性もあるので、情報が出ていないかチェックしてみましょう。

au:通信障害等に関するお知らせ
NTTドコモ:重要なお知らせ(通信障害等)
ソフトバンク:障害情報

SMSが受信できない設定になっている

 SMSは設定により受け取らないようにすることができます。また、電話番号を宛先にしているため着信拒否することでSMSも届かなくなります。

 迷惑メール対策をしている方は多いと思いますが、その際にSMSも一緒に受信拒否している可能性もあるので、届かない場合はチェックしてみましょう。

拒否設定の確認方法

 SMSや着信の拒否は、キャリアごとの設定と端末やアプリからの設定の2通りがあります。
 キャリア設定では個別の拒否設定から、一括のSMS拒否や海外事業者から送信されたSMS拒否など広範囲の拒否設定まで可能で、端末やアプリでは主に個別の拒否設定ができます。

・キャリアの拒否設定確認
 キャリアごとで拒否設定の確認方法は異なります。下記のページよりご確認ください。

au:迷惑SMS(Cメール)防止方法
NTTドコモ:SMS拒否設定
ソフトバンク:[迷惑メール対策]SMSの迷惑メール拒否の設定方法を教えてください。

・端末やアプリの拒否設定確認
 こちらの拒否設定の確認方法は機種などにより異なりますが、端末やアプリの設定画面から確認できます。

 例として、iPhoneでの確認方法と2019年5月以降にau、NTTドコモ、ソフトバンクから発売されたAndroid端末に標準搭載されているメッセージアプリ「+メッセージ」での確認方法をご説明します。

・iPhoneの拒否設定確認方法

  1. 設定アプリを開く
  2. 「メッセージ」をタップ
  3. 「着信拒否した連絡先」をタップ

・+メッセージの拒否設定確認方法

  1. +メッセージを開く
  2. 「マイページ」をタップ
  3. 「設定」をタップ
  4. 「プライバシー」をタップ
  5. 「ブロックリスト」をタップ

スマートフォン端末に不具合が生じている

端末に不具合が生じるとSMSを受信できない可能性があります。端末の不具合とは、立ち上げたアプリがフリーズした状態になったり、起動しなかったりといった状態のことを指しています。一度端末の電源を落とし、再起動させてみましょう。再起動させることでシステムのフリーズや動作不良が改善される可能性があります。端末によっては、定期的に再起動を推奨しているものもあり、再起動での不具合改善の効果は高いようです。しかし、システムを再起動しても改善されない場合、システムが最新のバージョンになっていない可能性があります。端末の設定からバージョン情報を開き、ソフトウェアのアップデートがされていなければ、アップデートしましょう。

メモリの空き容量が不足している

スマホのメモリ不足が原因でSMSを受け取れていない可能性があります。スマホのメモリは、一時的にデータを保管するためのもので、アプリの読み込みやサイトの閲覧などの処理を行なっています。メモリが一杯になると動作不良の原因になるため、SMSのメッセージを受信しづらくなっている可能性があります。

メモリ不足の改善方法は、端末にたまった不要なキャッシュを削除することで解決します。端末によって手順は異なりますが、まずは設定画面からストレージを開きます。空き容量を増やすを選択すると、キャッシュデータの一覧が表示されるので、たまったキャッシュデータを削除しましょう。不要なデータが削除されたことで端末の動作がスムーズになり、トラブルを解決できる可能性もありますので試してみてください。

それ以外の問題

 他にも原因として考えられるのが以下の理由です。

  • 電話番号の入力ミス
  • アプリが最新版ではない
  • 格安SIMでSMS機能が使えない契約をしている
  • ナンバーポータビリティ(MNP)を利用して機種変更をした

電話番号の入力ミス

 とてもシンプルですが、意外とやってしまいがちなミスがこちらです。会員登録で入力した番号が間違っていて、本人確認の際に2段階認証のSMSが届かないという可能性は大いに考えられます。

 また、楽天モバイルなど格安スマホ事業者では、電話番号の頭にプレフィックスと呼ばれる6ケタの番号をつけることで通話料金を安くするサービスがあります。そのため、電話帳にも6ケタの番号をつけたまま登録している方もいるようです。6ケタの番号がついたままではSMSが正しく届かないため、このサービスを利用している人は番号をチェックしてみましょう。

アプリがアップデートされていない

 利用しているメッセージアプリのバージョンが古いと、不具合でSMSが届かない場合があります。Play ストアやApp Storeなどアプリストアを確認して利用しているアプリのアップデート情報がないか確認しましょう。

確認方法

  1. アプリストアを開く
  2. メニューをタップ
  3. 「マイアプリ」をタップ
  4. メッセージアプリに「アップデート」や「更新」と表示されていないかチェック

格安SIMを利用している場合

 格安SIMには通話とデータ通信ができる「音声通話SIM」と、データ通信のみができる「データSIM」の2種類があります。SMSを利用できるのは音声通話SIMかデータSIMのSMS機能付きプランの場合のみです。

 格安SIMを利用している方はどのプランで契約しているのか確認してみましょう。

モバイルナンバーポータビリティ(MNP)で乗り換えをした

 モバイルナンバーポータビリティ(MNP)とは、電話番号を変更することなく違う携帯電話会社に乗り換えられる制度のことです。
 MNPによって乗り換えをした場合、一部の国際SMSが利用できない場合があります。

 国内のSMSは問題なく利用できますが、企業や自治体から送られてくるものには国際網を利用した配信サービスのSMSもあるため、MNPのせいで届かない可能性があるのです。

 もしMNPを利用したことがあって企業や自治体からのSMSが届かない場合には、現在ご利用中の携帯電話会社にご相談ください。

SMS(ショートメッセージ)が送れない原因と対処法

 ここまで受信側に考えられるSMSが届かない原因をご紹介してきましたが、電波状況や電話番号の入力ミスは送信する側にも考えられる要因なので問題がないか確認しましょう。
さらに、以下のことも届かなかったり送信できなかったりする原因になります。

  • 入力文字数がオーバーしている
  • 1日の送信数が200通を超えている
  • 件名や画像を入れて送信している

入力文字数がオーバーしている

 SMSでは1回の送信の最大文字数が全角670文字です。それ以上の文字数を送信しようとするとエラーになります。また、一部機種では全角70文字までしか送受信できないため、それらの機種に超過した文字数を送信するとメッセージが分割されて届く場合があります。

 長文を送りたいときには文字数に注意しましょう。

SMSの文字数制限について解説!

1日の送信数が200通を超えている

 迷惑メッセージ対策として、1日のSMS送信数には制限があります。携帯電話会社によって多少の違いはありますが、基本的に1日200通以上は送信できません。

各キャリアの送信数上限

キャリアごとに見ると送信数の上限には少し違いがあります。

・ドコモの場合
200通未満/日

・auの場合
契約をした月から3ヶ月間:200通/日または3,000通/月
契約をしてから4ヶ月目以降またはスマイルハート割引契約:200通/日または6,000通/月
ぷりペイド電話契約:3,000通/月

・ソフトバンクの場合
200通/日

件名や画像を入れて送信している

 iPhoneに標準搭載されているメッセージアプリでは、SMS以外にもメールやiPhoneユーザー同士で画像や動画なども送りあえるiMessageという機能があります。

 そのため、iPhone以外にSMSを送るときに誤って件名や画像をつけて送ってしまうことがあります。SMSでは件名や画像が入ったメッセージはやりとりできないため、エラーになったり相手に届かなかったりするので気をつけましょう。

国外のSMSサービスを利用している

国外のSMSサービスを利用している場合、受信者側の設定により、国外SMSの受信を拒否されている可能性があります。初期設定では、国外のSMSを受け取ることができますが、国外から送られてくる迷惑メールを防止するため、拒否設定を行っている方は少なくありません。SMSを受け取ってもらうためには、設定の変更をお願いしなければなりませんが、一度拒否設定したものを1通のメッセージのために解除することはほとんどありません。

こうした理由のため、国外のSMSサービスを利用している方は、国内SMS配信サービスへの切り替えをおすすめします。KDDI Message Castは「初期費用0円」「定額費用0円」でSMS配信や+メッセージ配信が可能です。現在利用されている既存のシステムとAPI連携を行うだけで利用できるため、システム開発不要で移行できます。国内直収接続により、各キャリアに直接接続できるため、SMSの安定性と到達率が高くなります。

たとえば、国際網接続を利用したSMS配信サービスでは、海外の回線網を通じてメッセージを送信するため、拒否設定されている可能性が高く、到達率や開封率に影響があります。現在では、国内の各キャリアと直接接続する「国内直接接続」タイプの導入が主流となっていますので、SMS配信サービスの変更や導入を検討されている方は一度ご相談ください。

KDDI Message Cast(KDDIメッセージキャスト)詳しくはこちら

それでもSMSが送れない・届かない時は?

上述のトラブル対処をしてもやはりSMSを送れない場合にはデバイスやシステムに不具合が起きている可能性があります。一度、デバイスを再起動するだけで解決できることもあるので試してみましょう。セーフモードで起動するとSMSを送れるようになることもあります。また、スマートフォンの場合にはSIMカードを一度取り外して、挿し直すと改善されることもあるので試してみましょう。

このような一連のデバイス対策をしてもエラーが起きてSMSが届かないときには相手に問題があることも考えた方が良いでしょう。受信拒否設定をされていたり、電話番号が間違っていたりする可能性を考えて、メールなどの別の方法で聞いてみるのがおすすめです。

企業のSMS送信サービス導入・活用事例

企業ではSMS送信サービスをどのように活用しているのでしょうか。届かない問題だけでなく、さまざまな課題解決に利用されているので事例で確認してみましょう。

ホテルにおける事例

ホテルでは予約確認を取れず無断キャンセルが起こり、連絡が取れずキャンセル料の支払いを受けることもできないケースがありました。また、チェックイン予定時刻になっても顧客が来なかった場合にも、連絡が取れず、無断キャンセルと判断して他のお客に部屋を提供しても良いのかを判断するのが難しいこともありました。

SMSの自動配信によって予約確認を入れることで、電話をかける手間を省きつつ、無断キャンセルになるリスクの低減を実現しています。チェックイン時刻になったときにもSMSを送信して連絡を促すことで、電話連絡やSMS返信を受けて適切な対応を取れるようになっています。

SMS(ショートメッセージ)送信サービスにおけるホテル・旅館業での活用ケース

デイサービスにおける事例

デイサービスでは利用者の家族に連絡が取れないのが課題としてよく挙げられています。利用者の容態の変化や送迎のタイミングについての連絡をしたいときに連絡しても届かないことがあります。速やかに伝えなければならず、何度も電話をかけ、大きな業務負担になっていました。

SMSの利用を始めてからは、電話に出てくれなくても、最短時間で伝えられるようになり利用者の家族から喜ばれるようになりました。また、送迎時間についてはSMSで送ると記録が残るので、家族にとっても聞き間違いのリスクがなくて良いと好評を得ています。現場からも一斉送信によって効率が上がったという声が上がっています。

SMS(ショートメッセージ)送信サービスのデイサービスでの活用ケース

チケット販売における事例

チケット販売ではSMSが本人認証で活用されています。チケットを販売する際には1人1アカウントとしていますが、実際には多重登録をしてチケットの転売をしているケースがありました。本人認証を簡単に行える方法として選ばれたのがSMS認証です。SMS認証をすれば複数の携帯電話番号を持っていない限りは複数登録ができません。

さらにチケット料金の未払いによるトラブルもSMSによる連絡で解決されました。支払期日が近くなった時点でSMSを自動送信して、未払いによるキャンセルを減らすことに成功しています。連絡が届かないことが原因でうっかり払い忘れていた人からも支払われるようになり、キャンセルになるリスクが低減しています。

SMS(ショートメッセージ)送信サービスのチケットでの活用ケース

法人向けSMS送信サービスなら「KDDI Message Cast」

法人がSMS送信サービスを利用するならKDDI Message Castがおすすめです。KDDI Message CastならSMSが届かないリスクを最小限に抑え、到達率98%、開封率80%の実績を築き上げています。また、低料金でのサービスやSMS認証への対応をしているため、さまざまなビジネスシーンでご利用いただけます。SMS送信サービスを検討されている際にはぜひご相談ください。

まとめ

SMSが届かないときに考えられる要因をご紹介しました。SMSはサービスの本人認証や自治体のお知らせなどで使う機会も増えてきています。受け取れないことで困る場合も多くあるので、正しい知識を身につけて利用していきましょう。